11月で75年の歴史に幕を下ろした富山県高岡市大坪町の銭湯「日の出湯」が3日、「湧(わく)ノ湯」として新たなスタートを切った。経営を引き継ぎ、番台に座る山森湧斗さん(30)は「長く愛される場所にしたい」と意気込む。
山森さんは2年前、銭湯好きが高じて東京から富山に移住。以前は高岡市木津のひかりランド南星の湯で店長を務めていた。
湧ノ湯は白湯と日替わりの薬湯のほか、スチームサウナの室内に水風呂がある。外観や内装は「日の出湯」の頃と変わらず、昭和レトロな雰囲気を残している。
再オープン初日は、当時の常連客が変わらず入浴を楽しんだ。山森さんは「今までのお客さんも大事にしながら、新しく来る人にも魅力を知ってほしい」とし、「たくさんの人の思いが『湧き』続けるような銭湯でありたい」と熱く語る。