

毎度有難うござります。
とあるはちみつ屋の主でござります。
今回は、肌寒い夕暮れ時にふと思い出した、長男ともピーの幼い頃の自動販売機にまつわるお話をお届けさせて頂きます。
あれは、ともピー2歳の2~3月頃の肌寒い日の事でした。
共働き家庭の宿命で、我が家の子供達はゼロ歳から保育園さんに通わせて頂いておりました。送り迎えは主にうちの奥さんがやってくれてましたが、時間がある時は私もお迎えに行く事もありまして。
保育園までは結構近いのでほぼ歩きで、その日も私は歩きでお迎えに行っておりました。で、その帰り道。もう日が暮れてあたりは暗くなっていました。
ともピーを連れて家路を急いでいると、前方に一際明るく光り輝くものが。近くまで来てみると、それはジュースの自動販売機でした。
「!」
と思った時にはもう手遅れで、あわれ、ともピーは自販機に吸い寄せられ、へばりついてしまっていたのでした…。
ぐぬぅ…。
私 「おうちでママが待ってるよ。」
とも「…。」
私 「寒いから、おうちに帰ろうよ。」
とも「…。」
私 「はやく帰らないとカゼひいちゃうよ。」
とも「…。」
…ダメです。全く反応ナシ。
というか、全身から「買ってほしーなぁオーラ」が放出されまくり…。ものすごい集中力で、自販機とにらめっこして微動だにしません(汗)。
あ~もう、な~んでこんなところに自販機がぁぁ。一体いつまでにらめっこに付き合わされるんだよ~。
と、思っていたら、
とも「ね~、ぱぱ。」
私 「ん?」
とも「この中…、 こ こ あ 、はいってるよね?」
私 「あ?うんうん、そうかもしれないねぇ(よ~く知ってるねぇ…)。」
って、運がいいのか悪いのか、この時は近所だからと油断して財布を置いてきていたので、完全無欠の無一文…。
こんなところで、子どもを甘やかしてはならぬ、とばかりに買ってやるつもりは無かったのですが、本気でグズり始めた時の非常手段として「ここあ1本で話をつける」という、大人の解決策も使えないわけで…。
こいつはどうにもマズイ展開だなぁ…。と、どうやったらこの膠着状態を打破できるか忙しく考えている間も、お坊ちゃまは無言でにらめっこ継続中…。
あ~も~、寒いし、帰ってからもやる事いっぱいだし頼むよ!ほんと!!
私 「さぁ、もう帰ろうぜ。」
とも「…。」
クッ、完全に自分の世界に入っているな!?そんなに欲しーのか!?ど~しよぉ~、なんだかメンドくさい事になってきたな~(泣)。
こりゃもう、強 制 連 行 かなぁ?
と思ってたら、突然うちのお坊ちゃま、クルッとこっち見て申されました。
とも「ね~ぱぱ。」
私 「ん?」
とも「…なんでもほしいっていったら、
だ め だ よ ね (゜Д゜)エッヘン!」
エ ラ イ (爆笑)!!
いや~、なんてデキタお坊ちゃんなんでしょう(笑)。
私 「そうだよ、世界には物が足りなくて困ってる人達もいるからね。なんでもかんでもほしいって言ってたらだめだよね~(^▽^)!」
とも「うん!そーだよね(゜Д゜)エッヘン!!」
という事で、「うちのお坊ちゃんはさいこー!!」というお話でした。
(あれから約15年、今ではしばしば弟の食料を強奪、略奪しているともピーに、少しはかつての己の姿を思い出してほしいものであります…。)
