「メークがうまくなりたい」というご意見をよく聞きます。その近道は、道具にこだわることにあると思います。

手で塗る良さもありますが、一般的にムラになりやすいです(中には手で塗るのが向いているアイテムもありますが)

ファンデーションは特に手で塗るのが難しく、スポンジだと剥がれやすいです。おすすめは筆。薄くムラなく塗ることができます(スポンジは手直しで使いましょう!)

「メーク道具にもこだわって」と話す幸田さん

ヘアメークさんが上手なのは、たくさんの筆やアイテムを使っているから。筆の大きさや特徴を把握し、塗る箇所に応じて使い分けているのです。

合わない手法でやると、上手くいかないのも当たり前ですよね。

持っておきたい4つのブラシ

最近では100円ショップなどで安く手に入る道具も増えているので、買いそろえてみるのもメイクを楽しむコツかもしれません。

最低でも買った方がよい4つの道具はこちら!

幸田さんのメーク本「vi COEUR」より

上から、チークブラシ
    リップブラシ
    スクリューブラシ
    眉毛ブラシです!
あくまで一例ですが、これがあるだけで顔の印象は変わります!

特に眉毛ブラシやスクリューブラシがあると、仕上がりのクオリティーは上がります。

最近は一本一本描いたような眉毛がオシャレ。スクリューブラシを使って眉毛の毛並みを整えると、描きやすくなりますよ!さらに、失敗したり濃くなってしまったところも薄く消すことができます。

このように道具にこだわるだけでメークは簡単になるのです。

お手入れを怠ると…

次に、毎日のメイクを助けてくれる道具たちのお手入れ方法をご紹介します。

肌に触れるパフやスポンジ、メークブラシの毛の間には、目に見える汚れだけでなく、化粧品の油分や皮脂、汗など見えない汚れも溜まりやすくなっています。これを放っておくと、細菌が繁殖しやすい状態になります。汚れたままの道具を使っていると、ニキビやかぶれ、シミ、くすみなど、肌トラブルの原因にもなりかねません。

またメークブラシは使っていくと摩耗して形が変わったり、劣化していきます。

清潔なブラシをお使いいただくと
①メーキャップの仕上がりがキレイ
②肌トラブルになりにくい
③パウダー系コスメの表面がきれいに保てる
と、いいこと尽くしです!

適切なお手入れ方法は?

基本的には毎日、優しくティッシュオフしてください。力は入れずに、余分なパウダーや色などを落とします。

筆やパフ、スポンジは、ぬるま湯にスポンジクリーナーや中性洗剤などを入れ、薄めた状態にして洗いましょう。筆の場合、金属の部分までは浸けず、毛の部分だけを優しく、指で揉むように洗います。よくすすいでティッシュで優しく拭き取り、毛先の形を整えたら(水切れを良くするために)毛先が上を向かないように置き、直射日光を避けて陰干しします。

幸田さんのメーク本「vi COEUR」より

洗いすぎると、道具を傷めてしまうことにもつながるので、汚れてきたり、1~2週間に1度と頻度を決めたりして洗いましょう!

私たちプロは、毎回洗っている道具も多く、その分、買い替える頻度も早くなっています。自分の顔にしか使わない場合は、ティッシュオフさえ心掛ければ、毎日洗わなくても大丈夫です。

とはいえ、洗わないと気になる方もいるかもしれません。最近はスポンジやチップなどが100円ショップでもまとめ売りされていて、買い替えも安価になりました。毎日洗って清潔に使い、ダメになったら新しいものを…という使い方もおすすめです。

洗うのが面倒な方は、使い捨てもありかもしれませんね!

音声番組「マイベストチャンネル」でも連載中! 記事では紹介しきれない「ここだけの話」が聴けます。
 
 
幸田恵  家族、親戚の多くが美容師という環境で育ち、大阪の美容専門学校を卒業後、府内の美容室で修業。2008年に独立。パリコレクションにヘア担当スタッフとして参加したほか、県内で撮影された映画のメークにもかかわるなど、幅広く活動している。美容室「vi coeur」オーナー。2021年4月にメーク本を出版。公式インスタグラムはこちら