おいしい料理と、本棚にずらりと並んだ漫画があれば、もう言うこと無し!漫画にフォーカスし、喫茶店や洋食レストラン、ラーメン店などを巡りました。登場するのは、どれも地域から愛されている名店ばかり。あの漫画には店主の個性と店の歴史が映し出されていました。(情報は取材時の内容です)
グリル松
手間を惜しまずこだわりの洋食を

「自分が食べておいしいと思うものだけを出しています」と話すのは、2代目オーナーシェフの松山謙太郎さん。ソースやドレッシングも手作りし、こだわりの洋食を提供する。牛肉とデミグラスソースのうまみが絡み合うハンバーグ、1週間かけて仕込むカレーなど、手間暇かけた魅力的な料理がそろう。

創業は1972年。オープンからの味を守るだけでなく、お客さんを飽きさせないよう、スペアリブのシチューなど新メニューの開発にも力を入れる。多彩な料理で、これからもたくさんの人を笑顔にしていくに違いない。

900冊ぐらい
ジャンル→ほぼ少年漫画。青年・少女漫画も少し
NEW→「進撃の巨人」
OLD→「魁!!男塾」「ギャンブルレーサー」


レストラン ヒロタ
歴史が奏でるおいしさの四重奏

1974年創業の老舗洋食店。ステンドグラスの照明やピンクの電話など、店内は昭和の趣あふれる。昔からの常連が多く、3世代で訪れる人もいる。

東京の洋食店で修業した店主の廣田志郎さんがいぶし銀の腕を振るう。一番人気は「チーズハンバーグ定食」。1週間かけて煮込んだデミグラスソースは野菜の甘みが感じられ、やわらかくてジューシーなハンバーグと絶妙にマッチしている。チーズとトマトソースもアクセントになり、まさにおいしさの四重奏。「日々味が進化するように努めています」と廣田さん。これまでの歩みで培った技が奏でる味を満喫したい。

2000冊くらい
ジャンル→車好きの若者が主人公といった少年漫画が多い
OLD→「うしおととら」
NEW→「湾岸MIDNIGHT」


古久龍
両親から受け継ぐ あっさり中華そば

2代目の八田寛基さんが、老舗ラーメン店を営んだ両親の味を受け継いで作る中華そば。鶏がらのだしにしょうゆのこくが絶妙に混ざり合う。麺はつるりとしたのどごしで、あっさりとしたスープとの相性も良い。具材は味の染み込んだチャーシューやメンマ、ネギとシンプルな構成。老若男女問わず楽しめる飽きのこない味わいで、店は昼夜を問わず多くの人でにぎわう。

「飾り気のないラーメンだから、ごまかしが利かない。当たり前のことを丁寧にやっていきたい」と八田さん。今も昔も色あせない一杯が、ファンを魅了し続けている。

450〜500冊ぐらい
ジャンル→少年・青年漫画がメイン
NEW→「呪術廻戦」
OLD→「今日から俺は!!」「るろうに剣心」


はじめ家
元祖・家系ラーメンの驚くほど豊かな味わい

横浜家系ラーメンの総本山「吉村家」(横浜市)からのれん分けした全国でも数少ない店の一つ。その中でも四天王と呼ばれ、平日も行列ができる人気ぶりだ。店主の小沢肇さんは元トラック運転手で、全国を巡る間に出合った「吉村家」のラーメンにほれ込み、弟子入り。2001年、故郷に店を構えた。

豚骨と鶏がらを20時間近く煮込んだスープにしょうゆだれ、手作りの鶏油を加えたスープは驚くほど豊かな味わい。多彩なトッピングがあり、おすすめは自家製の「味付メンマ」。肉厚で甘みがあり、癖になりそうなおいしさだ。元祖・家系ラーメンをとことん堪能しよう。

200冊くらい
ジャンル→自分の好きな歴史物や人気漫画
NEW→「鬼滅の刃」
OLD→「ONE PIECE」


らぁめん次元
最後まで飲み干せるまろやかブラック

看板メニューの「黒醤油ラーメン」は、焦がししょうゆとチャーシューの煮込みだれで作るスープが自慢だ。ブラックラーメンらしからぬまろやかな味わいで、最後まで飲み干せてしまうほど。この味に引かれて遠方から通うファンも多い。

あいの風とやま鉄道高岡駅前にあり、地元客や観光客、出張のサラリーマンなど客層はさまざま。15種類のラーメンをそろえてニーズに応え、小さい子ども連れには料理を時間差で提供するなど細かい心配りを欠かさない。代表の長徳俊彦さんは「訪れる人みんなに満足してもらいたい」と力を込める。

300冊ほど
ジャンル→入り口の本棚はジャンプ系。店の奥の本棚には「宇宙兄弟」「のだめカンタービレ」など
OLD→「スラムダンク」
NEW→「ONE PIECE」

