1月7日の夜から8日にかけて北陸地方を中心に大雪が降ったのは、大陸からの冷たい風が合流してできる「日本海寒帯気団終息帯」(JPCZ)が発生させた雪雲が次々と上陸したためです。除雪が追い付かず、東海北陸自動車道の富山県内区間で260台が立ち往生するなど、日常生活に大きな支障が出ました。

富山市内中心部でも1メートルを超えた積雪​​​​

 
 富山県内は19日から再び冬型の気圧配置が強まる見込みで、富山地方気象台によると、夕方までに雪が降る見通しです。日中の最高気温は1度までしか上がらず、20日は最低気温がマイナス5度まで下がるとの予報が出ています。翌21日も予想最低気温はマイナス4度で、場合よってはマイナス7度まで下がる可能性もあり、厳しい冷え込みが続きそうです。

凍結、破裂に注意!

 こんな時に気を付けたいのが、水道管の凍結です。水が出なくなると、食事の支度や入浴、洗濯などができなくなり、ちょっと困りますよね。さらに大変なのが、凍結による水道管の破裂です。氷見市では2018年の1月下旬、市内を襲った寒波で水道管の凍結、破裂があちこちで起き、断水や水圧低下が500世帯以上で発生しました。市は給水車を出すなど対応に追われ、2月に入ってようやく全面復旧しました。用心に越したことはありません。

水道管の凍結・破裂による断水で市の給水車から水をくむ男性=2018年1月、氷見市内


 富山市のホームページによると、気温がマイナス3度以下になると、防寒対策が不十分な水道管は凍ったり、破裂したりするそうです。凍りやすい水道管として、三つの例を挙げていました。
▽水道管がむき出しになっているところ
▽水道管が北向きにあるところ
▽風当たりの強いところにある水道管
 どうですか。皆さんのお宅は大丈夫ですか。

夜間は水が糸を引く程度に

 富山市は対策としてホームページで、夜間に水が糸を引く程度に蛇口を開けておくやり方を紹介しています。流しっぱなしでは水道料金がかかるので、バケツなどにためて洗濯などでの再利用を呼び掛けています。水道管が直接外気に触れている部分は、市販の保温材などを巻きつけてヒモでしばり、濡れないようにビニールテープで隙間なく重ねて巻く対策も記載してありました。

 氷見市の広報では、水道メーターの動きにも注意を呼び掛けています。どこも水道を使っていないのに水道メーターのパイロット(銀色の星形)が回転している場合は、宅地側で漏水している可能性があるといいます。すぐにメーターボックス内の止水栓を閉めて、市が指定する給水装置の工事事業者に修理を依頼するよう呼びかけています。

 では、実際に凍った時はどうすればいいのでしょうか。蛇口にお湯をかければいいのですが、熱湯は要注意です。急に熱いお湯をかけると水道管や蛇口が破裂することがあるのだとか。富山市は、蛇口を開けてからタオルをかぶせ、その上からゆっくりとぬるま湯をかけて溶かしていくやり方を勧めています。

 もちろん、凍結に備えてペットボトルや、やかんなどに飲料水を確保するほか、お風呂の残り湯を捨てずにとっておけば、トイレや洗濯などの生活用水に活用できます。ちなみ飲料水は1人1日3リットルが目安だそうです。

 厳しい冷え込みは2月も見込まれます。しっかり準備してこの冬を乗り切りましょう。