日陰、橋の上、ブラックアイスバーンに注意

冬は、いつも通っている道路にも危険が潜んでいることを前提に運転しなければいけません。そのためにも、危険な場所を予見することが大切です。

まず注意したいのが、太陽が当たりにくい日陰や、吹きさらしの橋の上川沿いの土手。気温が低い状況が続くため、路面の雪や氷が解けにくく、とても滑りやすくなっています。

そして最も危険と言われるのが、「ブラックアイスバーン」です。路面の雪が日差しで解けた後、再び気温が下がってアスファルトが凍ったりしてできます。濡れているだけに見えますが、非常に滑りやすい状態。「天気も良く、雪も解けた!」と勘違いし、普通通りのスピードで走行すると、大事故につながる可能性があります。

急ブレーキは命取り

雪上では運転操作にも注意が必要です。圧雪や凍結路面での急ブレーキはタイヤがロックしてしまう可能性があり、そのままタイヤが滑って、衝突事故を引き起こす原因となります。

スピードを出さず、小刻みなポンピングブレーキを心掛けましょう。特に下り坂ではフットブレーキだけに頼らず、低めのギア(2、L、Bなど)にシフトダウンしてエンジンブレーキを使いながら減速しましょう。

タイヤはまったらアクセルNG

雪にタイヤがはまって動かなくなった場合には、アクセルを踏んでも逆効果です。

・新雪ならタイヤ周りの雪を踏み固める。
・スコップで、タイヤ周りを除雪。
・タイヤが空回りしている場合は、タイヤ周りに砂をまく、悪路脱出用ボードを使う、タイヤチェーンを巻くなどし、タイヤに「摩擦抵抗」を作り出します。


大雪で渋滞する道路=2018年1月、高岡市内

万が一に備える車載アイテム 

雪道の運転では、最悪の事態を想定し、いざという時に助けてくれるアイテムを車に積んでおきましょう。

軍手
タイヤチェーンの装着や雪下ろしの際に必須。数枚準備しておきましょう。  

スノーブラシ(スクレーパー付き)
雪を下ろしたり、フロントガラスの霜取りに。

長靴
ぐち​ゃぐちゃの路面や、雪深いところでの作業に。

懐中電灯
街灯がない場所でのトラブルに備えて、タイヤや道を照らす光は必要。

スコップ
車両の前後の路面を雪かきするスコップは、最重要アイテム。


タイヤ​が空転した時に、滑り止めとして。

悪路脱出用ボード
タイヤが空回りした時に。

カイロ、水
万が一、立往生した際に備えて。

マフラー周りこまめに除雪を

万が一、立往生してしまった際には、CO(一酸化炭素)中毒にならないよう注意しなければいけません。

CO中毒は、どんどん降り積もる雪で車のマフラーが雪で覆われ、排気ガスが車内に蔓延すると発生します。JAFの実験では、ボンネットの高さまで雪が積もった状態で、車内のCO濃度はわずか16分で危険なレベルに達しました。

車の窓を5センチ開けていても、エンジンルームから大量のCOが車内に入り込み40分で危険レベルに達しました。

立往生だけでなく、降雪量の多いスキー場での仮眠も危険です。車のマフラー周りをこまめに除雪することを忘れないでください。

JAFの実験動画
車が雪に埋もれた場合、どのように一酸化炭素が車内に入るか、窓ガラスを開けていた場合も含め実験しています。
https://youtu.be/eYDyk_ee9tU