今回からは「脂質」を取り上げます。

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脂質はエネルギー源となるほか、生体膜やホルモンの構成成分となります。
また単純脂質(中性脂肪)、複合脂質(リン脂質、糖脂質)、誘導脂質(コレステロール)の3つに分けら、過剰に摂取すると、中性脂肪として蓄えられます。
このため「脂質を取る→体脂肪が増える→体の切れが悪くなる、体が重くなる」と悪いイメージを持たれがちですが、多くのエネルギーを必要とする運動選手にとっては、非常に良いエネルギー源となります。
というのも、糖質、たんぱく質のエネルギーが1gあたり4kcalに対し、脂質は1gで9kcal。倍以上の大きなエネルギーを出してくれるからです。

ただ脂質は普段の食生活で、知らないうちに取っていることもあります。どのようなものに入っているかを知り、取り過ぎに注意していきましょう。
脂質を多く含む食品には、植物油、ごま油、バター、ベーコン、豚バラ肉、ひき肉、マヨネーズ、アボカド、アーモンド、クルミなどがあります。また、スナック菓子、アイスクリーム、ケーキ、クロワッサンなどにも含まれており、それらを食べると知らないうちに脂質を多くとってしまうことになります。
また素材そのものに含まれている油のほかに、調理に使う油にも脂質はあるため、調理方法や、使う部位などにも気をつけましょう。
◆舘川 美貴子(たちかわ みきこ)◆
管理栄養士、公認スポーツ栄養士
富山市生まれ。中京女子大学(現 至学館大学)健康科学部栄養科学科卒業。
日本スポーツ栄養学会評議員。学生アスリートやプロスポーツ選手の栄養サポートを行っている。