イラスト でこりん

 読み聞かせで大事なのは、絵本そのものではなく、絵本を介して、子どもと大人の間に生まれるコミュニケーションです。

 本を読み聞かせをする際、「絵本そのものに力があるのだからそれを邪魔しないよう感情は込めない」という考え方もあるようです。そういう読み方が合う絵本もあるとは思いますが、子どもがうれしいのはアナウンサーのような端正な読み方よりも、下手くそでも楽しませようという思いのこもった大好きなお父さん、お母さんの読み聞かせです。

 子どもに楽しんでもらいたいと思って読むその読み方にこそ、その人「らしさ」が出るもの。お父さん、お母さんにしかできない表現や抑揚こそ大切にしてください。

サトシン(絵本作家)


1962年生まれ。専業主夫の経験もある三児の父。両手を絵本に見立て、想像を膨らませながらお話を作っていく「おてて絵本」の発案者。著書に大ヒット作「うんこ!」(文渓堂)など。

【おすすめ絵本】
出版社:えほんの杜

 友だちの大切さを学ぶことのできる一冊。

カブトムシを発見した小学生3人組。3人は木登りをしてカブトムシを採ろうとします。しかし、そこはこわいこわいカミナリじいさんの家の木だったのです…。カミナリじいさんに怒られ、泣いて、最後は笑顔になって。お父さん、お母さんの演技力が試されます。ぜひ、自分「らしい」表現で読み聞かせをしてみてください。


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