前回は発育発達についてお話をしました。

今回は成長に欠かせない、たんぱく質やカルシウムを手軽にとれるメニュー「チーズしらすトースト」をご紹介します。複雑な調理作業は不要。食パンにチーズとしらすをかけて焼くだけで、たんぱく質とカルシウムをとることができるため、補食や朝食の一品におすすめです。

カルシウムは体重の1.5~2.0%も含まれ、体内に最も多く含まれるミネラルです。その大部分は骨や歯などの硬組織に存在し、リン酸と結合して、硬さを保つ役割を果たします。

また血液中のカルシウムが不足したときには、骨からカルシウムを溶出して、直ちに不足を補う「カルシウム貯蔵庫」としての働きもあります。このためカルシウム不足が長く続くと、骨が段々ともろくなって骨粗しょう症を引き起こす原因となります。骨や歯の健康を維持するためにも、しっかりと摂取することが大切です。

主なチーズの100g当たりのカルシウム量は、カマンベールが460mg、プロセスチーズが630mg、パルメザンチーズが1300mg。カルシウムの吸収を助けるたんぱく質も多く含んでいます。また、しらす干しにも100g当たり210mg含まれ、吸収を助けるビタミンDも含んできます。ただ塩分が多いため、食べ過ぎには注意が必要です。少量でも栄養価は高くなっています。

■チーズしらすトースト

【材料】1人分

  • 食パン5枚切り … 1枚
  • しらす干し … 10g
  • チーズ … 10g

【作り方】

  1. 食パンにしらす干し、チーズをのせます。
  2. トースターに1を入れ焼きます。チーズがとろけてきたら取り出します。
  3. 食べやすい大きさに切ります。

【栄養成分】

  • エネルギー:348kcal
  • たんぱく質:17.5g
  • 脂質:12.0g
  • 炭水化物:42.4g
  • カルシウム:236mg
  • カリウム:126mg
  • 食物繊維:2.1g
  • ビタミンB 1:0.08mg
  • ビタミンB2 :0.15mg
  • ビタミンB6:0.03mg
  • ビタミンD:5μg

次回もたんぱく質、カルシウムのとれるレシピをお届けします。

◆舘川 美貴子(たちかわ みきこ)◆

管理栄養士、公認スポーツ栄養士
富山市生まれ。中京女子大学(現 至学館大学)健康科学部栄養科学科卒業。
日本スポーツ栄養学会評議員。学生アスリートやプロスポーツ選手の栄養サポートを行っている。