富山市でロシア料理店を営むモスクワ出身のマカリナ·エフゲニヤさんに「カプスタ」と呼ばれるロシアの家庭料理を教えていただきました。ロシアの食卓に欠かせない浅漬けのような料理で、密閉瓶などに入れておけば約1カ月冷蔵保存できます。


カプスタ

 


【材料(4人分)】

  • キャベツ…1/8個
  • 玉ネギ…1/8個
  • ニンジン…5㎝
  • ピーマン…1/2個

◎調味料

  • 砂糖…小さじ1
  • 塩…小さじ1/2
  • 米酢(あれば白ワインビネガー)…大さじ1
  • オリーブオイル…小さじ2


【作り方】

① キャベツを千切りにします。

② ニンジンは繊維に沿って薄く切ったら、重ねるように寝かせて細く切ります。

③ ピーマンと玉ネギは繊維に沿って細切りにします。

④ ボウルにキャベツとニンジンを入れ、ピーマンと玉ネギは別にしておきます。

⑤ ④に米酢と砂糖、塩を加えます。

⑥ 手で調味料をしっかりともみ込み、キャベツとニンジンの水分を出します。


⑦ ピーマンと玉ネギを加え軽くまぜます。
[ポイント]調味料を染み込みやすくするために、野菜を細く切るのがポイントです。キャベツとニンジンはしっかりと調味料をもみ込みますが、玉ネギとピーマンは、シャキシャキとした食感を残すために、軽くまぜるだけにしておきます。


⑧ 野菜の上にラップをぴったりとかけます。

⑨ 水を入れたボウルなどで重石をします。

⑩ 30分ほどしたら器に盛り付け、オリーブオイルをかけていただきます。


<ワンポイントアドバイス>
ロシアでは「カプスタ」にクランベリーを加えることもよくあるそうです。しかし富山では手に入りにくいので、グレープフルーツやオレンジを加えて酸味をプラスしたアレンジを楽しんでください。ボルシチなど煮込み料理に入れてもおいしいそうです。


<食べてみた!>
お正月などに食べる紅白なますの洋風バージョンと呼びたくなる料理です。オリーブオイルの香りが立ち、さっぱりと味わえるので、肉や魚料理のお供によさそうです。また食欲が減退気味になる夏にもぴったりです。


<ロシアの子育て事情>
ロシアの初等·中等教育は6歳から17歳までです。ほとんどの学校は11年制の小中高一貫校です。卒業するときにテストがあり、このテストが中等普通教育の卒業試験と専門学校や大学の入学試験を兼ねています。卒業後の進路は専門学校もしくは大学の場合がほとんどです。

新年度は9月から始まり、6月1日~8月31日はロシア全土の学校が夏休みになります。夏休みの期間は自宅や親せきの家で過ごす場合もありますが、家族のもとを離れてほかの子どもたちと一緒に数週間の共同生活をする100人規模のキャンプに参加する子どもが大勢います。ほかの子どもたちと寝起きを共にして規則正しい生活をしながら、勉強やダンス、歌など、一人ひとりが興味のあることに打ち込みます。

人気のスポーツはフィギアスケートや体操など、これまで五輪で多くのメダルを獲得している競技です。空手や柔道など、日本で生まれた武道も人気があります。ちなみにマカリナ·エフゲニヤさんの12歳の娘さんは「シェフになりたい」と言っているそうです。

子どもたちは家にいるときは、料理だけでなく、掃除や洗濯などいろんな手伝いをします。「お手伝いができるのはママのおかげ」と娘さんは話しています。

【教えてくれた人】
レストラン「ボルガ」シェフ
マカリナ·エフゲニヤさん(左)とマリヤさん

11年制の小中高一貫校を卒業後、料理の専門学校で学びながら週1回レストランで働くようになる。専門学校を卒業してからも、モスクワのレストランで腕を磨いた。約20年前に来日し、現在は5月に富山市豊川町にオープンしたロシア料理レストラン「ボルガ」で腕を振るう。ロシア料理は香辛料やハーブなど、強い味付けをしない素朴な料理が多い。「本場の味を楽しんで」と話す。