今回は、中国出身の銭(せん)さんに「もち米真珠団子」という中国料理を教えてもらいました。
銭さんが子どもの頃には、お正月や結婚式などのおめでたい席に出される料理として知られていましたが、今では家庭料理として気軽に食べられているそうです。一口サイズで、子どもの食欲がないというときにもおすすめのメニューです。

もち米真珠団子

 

【材料 20個(5個×4人分)】

  • 豚ひき肉…200g

    Ⓐしょうゆ…8cc
     塩…5g
     コショウ…少々
     ネギ(みじんぎり)…少々
     ショウガ(同)…少々
     水…22cc
     卵…1個
     ごま油…5cc
  • 片栗粉…30g
  • もち米…100g
  • ニンジン(2、3mmの輪切り)…20切れ

【作り方】
① もち米を洗い水に4時間程度浸けたあと、水を切っておきます。

 

② 豚ひき肉をボウルに入れ、Ⓐを加えて混ぜ合わせ、ねばりが出たら片栗粉を加えてさらに混ぜます。

[ポイント]
はしを4本使って混ぜるとよいでしょう(手で混ぜても可)。一定の方向に混ぜ合わせると、まとまりやすくなります。

③ 具を20等分にし、直径2~3㎝くらいの団子にします。

④ 団子にもち米をまぶします。

⑤ 蒸し器を火にかけお湯が沸いたら、ニンジンと一緒に15分ほど蒸して完成。

<ワンポイントアドバイス>
具がやわらかくなりすぎないように水の量に注意を。やわらかい場合は片栗粉で調整しましょう。水の代わりに豆腐やすりおろした長芋を入れてもおいしいです。おかずとご飯が一度に食べられるので、朝ご飯にもおすすめです。


<食べてみた!>
もち米のもっちりとした食感に、豚ひき肉の具とニンジンの甘さがぴったりマッチ。一口サイズなので何個でも食べられそう。お好みで醤油や酢、大人はカラシをつけて食べてもおいしいと思います!

<中国の子育て事情>
中国では2015年まで実施された一人っ子政策によって、一人の子どもにかける家族の愛情がとても大きくなり、教育熱も高くなりました。

教育制度は日本とほぼ同じで、6、3(地域によって5、4)、3年制です。日本と比べて授業時間と宿題の量が非常に多いのが特徴で、授業は早朝から始まり、中学3年生では夜10時頃まで行われます。また帰宅してからもたくさんの宿題があるため、勉強時間は長時間に及びます。日本のように給食はなく、昼ご飯は一旦帰宅して食べます。このため低学年の間は、家族の誰かが家にいて、子どもの送迎することになります。また昼食後には昼寝をするように厳しく指導されています。

夏休みは、塾で勉強する子どもがほとんどです。また、子どもの社会勉強のためにと親子で海外旅行をする人も増えています。子どもに人気の職業は、弁護士やIT企業など、人気のスポーツはサッカーや卓球です。

中国で日本語講師をしていた私は、「もっと日本語の勉強がしたい」と来日しました。当時9歳だった娘は夫とともに中国に残り、夫や私の実家の手助けを受けて暮らしていました。私の夢を叶えるために家族みんなが協力してくれたのです。日本の人は驚くかもしれませんが、中国では自然な考え方です。

その後私たちは、娘の教育のためには、中国の英才教育より日本のゆとりある教育の方がよいだろうと判断し、家族一緒に日本で暮らすことにしました。

中国では、夫が家族を養うという感覚はなく共働きが当然です。家事は男女平等に行います。早く帰宅した方、子どもの相手をしていない方が夕飯を作るというように分担しています。

【教えてくれた人】
中国語講師 銭 輝さん


中国で13年間にわたり日本語講師として活動。スキルアップのために25年前に留学生として来日し、現在は富山県内の高校や大学、専門学校などで中国語講師を務める。富山市にて中国人の夫、娘夫婦、孫の5人暮らし。富山市民国際交流協会相談員。