坪田信貴(つぼた・のぶたか)

坪田塾塾長。累計120万部突破の書籍『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』(通称ビリギャル)や累計10万部突破の書籍『人間は9タイプ』の著者。
心理学を駆使した学習法により、多くの生徒の偏差値を短期間で急激に上げることで定評がある。大企業の人材育成コンサルタント等もつとめ、起業家・経営者としての顔も持つ。新著に『どんな人でも頭が良くなる 世界に一つだけの勉強法』がある。
3歳と0歳の娘のパパ、東京都在住。
坪田 中学から高校に進み、やる気をなくしてしまう生徒はたくさんいます。
特にレベルの高いところを目指して入学すると、入った後で自分のレベルを低く感じ、落ちこぼれていくケースもあります。
でもこれは高校という小さな世界で、順位を見ているだけのこと。高校受験では、中学校の順位が大事だったかもしれませんが、全国から集まる大学受験に、高校での順位は関係ありません。まずこのことに気づいてください。
そして志望校を決め、そこに行くために何の教科の勉強が必要なのかを調べ、学習するようにしてください。子どもは、在籍中の学校で競争しなくていいと分かると、生き生きしてきます。
いじめや登校拒否の問題でもよく見受けられることですが、子どもも大人も学校に縛られすぎ。学校という道を通らないことは、逃げのように考えがちです。しかし、外に目を向ければいろんな世界がある。今いる場所だけが、人間関係のすべてではありません。
編集室 志望校を決めるのも、簡単ではないですよね。近年は中学・高校でもキャリア教育が熱心に行われ、将来の夢や学びたいことが見つからないことで不安を感じ悩む生徒もいます。
坪田 高校生に将来何がしたい?と聞いて、答えられるわけがありません。まだ小さな世界しか知らないのだから。
編集室 では志望校はどのように決めたらいいでしょうか。
坪田 そこを手助けするのは、経験も知識もある親たちの役目です。いろいろな世界を紹介し、子どもが目を輝かせたところ、わくわくしているポイントを見つけてあげてください。
さらに親子でいろんな大学のキャンパスに出掛けてください。自然がきれい、男子がかっこいい、近くにおしゃれなカフェがある…いろんな景色を見て、ここで生活していることを想像した時、子どものテンションが上がった所、目の色が変わった所が、志望校を決めるヒントになるはずです。