砺波チューリップ公園内にある砺波市美術館(砺波市高道)は、地域の芸術文化の拠点として市民らに親しまれている。美術館教育に力を入れており、1997年の開館当時から行う「子どもの造形アトリエ」は、幼少期から施設に親しんで豊かな感性を育んでもらう全国でも珍しい取り組みだ。

透明なビニールシートに自由に絵を描き、大型の作品に仕上げる=砺波市美術館

 部屋中に紙テープを張り巡らせてクモの巣の雰囲気を楽しんだり、好きな絵を描いた段ボールをつなげて巨大迷路を作ったり…。広さ約100平方メートルあるスペース「市民アトリエ」で、子どもたちは楽しげに工作に取り組む。

 砺波市内の幼児と小学校低学年を対象とした造形アトリエには毎年、全ての学校や保育施設が参加する。小学校低学年以下の子どもに特化し、美術館が学校と連携しながら全市的に展開する活動は全国でも珍しいという。

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