富山県トライアスロン協会の有志は、沖縄県宮古島市の中学校に毎年、富山県産のチューリップの花を贈って交流を続けている。今年は7日に行われた卒業式に初めて出席し、卒業生一人一人に贈呈した。

 交流は38年前に宮古島市で開かれたトライアスロン大会で会員の大居義範さん(75)=高岡市=が足にけいれんを起こし、砂川中学校の女子生徒5人に助けてもらったことがきっかけ。大居さんは感謝を込め同校の卒業生全員に花を贈るようになった。

 大会の富山県選手団と同校との交流会も行われるようになり、生徒から応援を受けてきた。このお礼に、協会有志が10年ほど前から発送を引き継ぎ、3年前からは閉校した同校の統合先の城東中に贈っている。

 7日は大居さんと協会理事の谷俊介さん(44)=高岡市=が出席した。花束を手渡し、卒業生39人と記念写真に納まった。垣花秀明校長は式辞で大居さんらを紹介し、感謝することの大切さに触れた。

 年齢制限の65歳まで大会に毎年出場し、現地で交流してきた大居さんにとって9年ぶりの訪問。助けてくれた元生徒と再会したほか、学校や地域の関係者による「感謝の集い」にも谷さんと共に招かれた。

 大居さんは卒業式に出席させてもらいありがたいと言い、「卒業生の顔を見たら昔を思い出した。交流を継続したい」と感慨深げ。谷さんは「スポーツだけでなく、中学生同士などの交流に発展させていきたい」と話した。