高岡商業高校の生徒は、富山県高岡市国吉地区の特産「国吉りんご」の規格外品を活用したスムージーを富山市の企業と数量限定で商品化し、同市内の店で販売を始めた。生徒が手がけた商品を市場に出すのは初の試み。フードロス削減というSDGs(持続可能な開発目標)の観点を生かしてプロモーション方法を磨き、定期的な販売につなげていきたい考え。
高岡商業高校では2年前から、傷や変色があるB級品の国吉りんごを仕入れ、ジェラートやりんご飴(あめ)、スムージーの商品開発に取り組んできた。地場産品を知ってもらい、フードロスも減らしたいと考えた。
スムージーは、3年生約20人が課題研究として取り組んだ。廃棄される野菜や果物を利用する富山市の会社「ネクストスター」に依頼し、コマツナとバナナも加えた冷凍の商品を開発。今年2月から富山市の「地場もん屋総本店」で100個限定で委託販売を始めた。価格は400円。酒井道明教諭は「定期的にたくさんの商品を出していけたらいい」と言う。
今後は2年生が研究を引き継ぎ、高校生の商品コンテスト「商業高校フードグランプリ」への応募を目指す。藤田翔(かける)さん(17)は「安い商品とどう区別をつけるかが大事」、坂下咲奈(さな)さん(16)は「B級品でもおいしいということを知ってほしい」と話す。坂田雅(みやび)さん(17)は「どうしたら目に留まるか見た目を考え、いい結果が出るように頑張りたい」と意欲を見せる。