約360年続く南砺市城端地域の「つごもり大市」が28日、同地域中心部で開かれた。城端別院善徳寺近くの国道304号が歩行者天国となり、大勢の人でにぎわった。

 食料品や衣料品をお得に買える恒例の「1000円大市」には買い求める人が列をつくり、ホールケーキやめんたいこ、果物などが飛ぶように売れた。

 能登半島地震の被災地を支援するため、うどんのチャリティー販売があったほか、能登半島から5店が出店し、水産物や地酒を販売した。城端小4年生が廃材などで作った雑貨の販売コーナーもあった。

 同市と連携協定を結ぶ名城大の学生でつくるボランティア協議会の20人も参加し、司会や物販の販売を手伝った。渡辺瑛斗さん(2年)は「城端曳山(ひきやま)祭などに参加し地域の人にお世話になっているので、大市を盛り上げたいと思った」と話した。

 大市は、城端と交易した五箇山の住民たちが街道の雪解けを待ち、年始のあいさつと取引の精算に訪れる2月末に立った市が始まりとされる。