第103回全国高校サッカー選手権富山県大会(10月5日~11月9日)で龍谷富山が初優勝を果たした。今季はU-18県リーグ1部(T1)で5位と苦しんだが、夏以降に急成長して2004年の創部以来の悲願を達成。決勝後の優勝インタビューから濱辺哲監督と横山旺世キャプテンの喜びの声をたっぷり紹介する。(赤壁逸朗)

 龍谷富山のサッカー部は1999年の男女共学化から5年後の2004年に創部。日本フットボールリーグ(JFL)のアローズ北陸のGKとしてプレーした千葉県出身の濱辺監督が当時から指導に当たってきた。選手権では20年に初めて準決勝に進出。22年にT1で準優勝し、昨年は北信越プリンスリーグ2部で戦った。

9連覇中の王者下して勢い

 今年のインターハイ県予選では、準優勝した富山北部に準々決勝でPK戦の末に敗れ、T1は4勝4分6敗で8チーム中5位。しかし、今大会は準々決勝で第1シードの国際大付に7-1で快勝。準決勝では、10連覇が懸かっていた富山第一を4-1で破り、勢いに乗って迎えた初の決勝では47年ぶりの優勝を目指した富山東を2-0で下した。

体を張って守る紫色のユニフォームの龍谷富山

 その決勝は、前半のうちにセットプレーで勝負強く2点を先取。後半も引かずにボールをつないで追加点を狙い、守っても最後までハードワークして富山東の反撃を封じた。6月からコーチとして同校を指導する元カターレ富山の窪田良(富山新庄クラブ)もチームの充実したプレー内容に驚き、「富山第一に勝って自信をつけたのだろう。高校生の成長力はすごい」と話した。

 全国大会では12月29日の1回戦で那覇西(沖縄)と対戦する。

47年ぶりの優勝を目指して攻め込む富山東

大会通じたくましく成長

●濱辺哲監督の話

 選手が頑張ってくれて、本当に会心のゲームでした。狙っていたセットプレーからの2点だった。選手たちが 1週間の準備で落とし込んだことを実践してくれた。

 富山東とはT1で2試合戦って1勝1敗だったが、

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