二刀流。いまや世界から注目される大谷翔平選手の代名詞です。今季は打者に専念していますが、投手復帰の日も近いでしょう。大谷選手のさらなる活躍を期待し、今回は富山のグルメ版〝二刀流〟を特集します。ジャンルの壁を軽やかに飛び越えて、異色のメニューを用意する店をご紹介。例えばラーメンとオムライス。あるいはそばと焼き鳥。さらにカレーとギョーザ。どちらも楽しめるなんて、そんなのアリ!? どっち注文したらいいんですか。デコピン(大谷選手の愛犬)、教えて!(情報は取材時の内容です)

Curry-Boxぺぺぺ。(高岡市)

肉食系欧風カレーと肉汁たっぷりギョーザ

〈肉食カレー〉 (Mサイズ1,350円、木・日曜のみ) 「見た目はインパクトがあるけど、まろやかで親しみやすい味ですよ」とオーナーの高原さん。しつこさがなくさっぱりとした豚バラ肉と欧風カレーは相性抜群だ

豚丼と焼き小籠包のように見えるこちらの2品は、人気メニューの「肉食カレー」と「まん丸ギョ〜ザ」。斬新なビジュアルはSNSで話題を集め、県外から足を運ぶ人も増えている。

〈まん丸ギョ〜ザ〉 (10個1,000円) 小籠包のように中の肉汁を吸って食べる新感覚のギョーザ。焼く前の冷凍品をテイクアウトすることもできる

「肉食カレー」の肉の下に隠れているのは、辛みを抑えた欧風カレー。甘辛だれを絡めた薄切りの豚バラ肉に濃厚なルウがよく合う。「まん丸ギョ〜ザ」はオーナーの高原俊彦さんがかつて営んでいた中華料理店でも提供していたメニュー。もちもちとした食感とジューシーな味わいで、根強いファンがいるため今も扱っている。国産豚のうまみが肉汁とともにあふれ出し、一度食べればやみつきになること間違いなしだ。

オーナーの高原俊彦さん

割烹あらき/らーめん和草(にこぐさ) (滑川市)

だしの香りに心酔 日本料理のラーメン

〈和草〉 (1,500円、昼のみ。数量限定) スープはふくよかでありながらすっきりとした味わい。ラーメンは他にも「塩らーめん」(1,050円)など全部で11種類そろえる

ラーメンが運ばれてくると、かつお節の華やかな香りに心が浮き立つ。スープは地鶏や煮干しなどのうまみが重なり、繊細で奥深い。全粒粉入りの歯切れのよい細麺が上品なスープによく合い、心の底から幸せな気分にさせてくれる。

〈旬懐石コース〉(13,200円)の八寸 地物を中心に県内外から厳選した素材に向き合い、持ち味を引き出す。写真は一例

1993年創業の割烹料理店。夜は予約制で旬を凝縮した懐石コースを提供している。オーバーワークがたたって肘を痛め、4年前から負担のかかりにくいラーメンを昼限定で始めた。長期熟成のみそやしょうゆを使い、チャーシューの仕込みに1週間以上かけるなど時間と手間を惜しまない。店主の荒木清文さんは「どちらも好きだからこそ、妥協せず続けられます」と力を込める。

店主の荒木清文さん

撮影:南部スタジオ