投資に興味を持ったものの、「損するかもしれない」と考えると怖くなり、なかなか最初の一歩が踏み出せないという人は少なくないでしょう。連載を締めくくるこの最終回では、そんなあなたに向けて「失望最小化戦略」と「希望最大化戦略」という考え方についてお伝えしたいと思います。

 「失望最小化戦略」とは、文字通り「失望を最小化したい」「できるだけ失望しないことを優先しよう」という考え方です。例えば、「好きな人に告白したら振られるかもしれない。振られて傷つくのは嫌だから、もしかすると恋人になれる可能性があるかもしれないけれど告白しない」「転職に失敗したら給料が下がるかもしれない。だから今の仕事は好きじゃないけれど転職しない」などというのは、典型的な失望最小化戦略的な考え方だといえるでしょう。

 一方、「希望最大化戦略」とは、文字通り「希望を最大化しよう」という考え方です。「振られるかもしれないけれど、恋人になれる可能性があるなら告白してみよう」「給料が下がるかもしれないけれど、好きだと思える仕事に就くために転職してみよう」などと考えて行動する人は、もちろん傷つくことや失敗することもあるかもしれませんが、希望がかなう可能性を手にすることができます。

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