おやつから工芸品まで、富山ならではの逸品を紹介します。(情報は取材時の内容です)

「りんごジュレ」(800円)は昼夜の寒暖差を受けて甘く熟したリンゴを丸ごと煮込み、一晩かけてエキスを抽出する
瓶の中身はジャムでもピューレでもない。きらきらと透き通るジュレは、完熟のリンゴのうまみを抽出したエキス。ヨーグルトに混ぜたりトーストにのせたりと、味わい方はさまざまだ。
リンゴの生産が盛んな魚津市の上野方地区にある桃山ぶどう園では、ブドウやマスカットのほか、恵まれた気候を生かして多品種のリンゴを栽培している。「ふじ」「秋映(あきばえ)」「メイポール」の3種類のリンゴを使った「りんごジュレ」は、品種ごとの風味の違いが楽しめる人気の一品。添加物は入れず、種や芯に含まれる天然の成分を利用してぷるんとした食感に仕上げる。
「リンゴによって成分の量に差があるから難しい。果物を作るのと同じで、正解がないんです」と、2代目の松井多恵子さん。たくさんの手間と愛情をかけて、果物の個性を引き出している。

「シャインマスカットジャム」(800円)は約15種類の無添加ジャムの中で一番人気。粒タイプとピューレタイプがある

撮影:南部スタジオ