おやつから工芸品まで、富山ならではの逸品を紹介します。(情報は取材時の内容です)

CASTIN’のトレイは手前左から時計回りに「トレイS 真鍮」(4,950円)、「トレイL 黒染め」(8,800円)、「トレイS アルミナム」(3,850円)、「トレイL 緑青」(8,800円)
仏具・工芸品製造の高辻製作所(高岡市)が4年前に立ち上げたブランド「CASTIN’」。トレイは真ちゅうならではの落ち着いた質感と、丸みを帯びた優しい形に引き込まれる。愛らしい鳥の模様は福岡県の陶磁器作家、石原亮太さんがデザインした。軽量で明るいアルミ製も扱っている。
ブランド名は「鋳造」や「配役」を意味する英語「キャスティング」にちなんで名付けられた。真ちゅうの鋳造は自社で行い、着色やアルミ鋳造は他の地元企業が手掛ける。「クリエーターや高岡銅器のいろんな技術と一緒に、新しいものを作りたいと思って始めました」とディレクターの高辻雄介さん。ざらざらとした独特の風合いは、伝統的な砂型鋳造を用いて生み出す。カラーは素材感を生かした「真鍮」や「アルミナム」、職人の手によって発色させた「黒染め」「緑青」の4色。普段使いできるアイテムを通して、培ってきた技術を未来へつなげる。
撮影:南部スタジオ