おやつから工芸品まで、富山ならではの逸品を紹介します。(情報は取材時の内容です)

「moco 妹子」は9個入りで712円


淡い赤色と優しい黄色が温かい春の情景を思わせる。黄色はマンゴーを使い、赤色はカシス、ラズベリー、クランベリーの3種類をブレンドしている。ガラスのような繊細なたたずまい。口に含むとどちらも上品な香りが奥ゆかしく広がる。パリッと歯応えのある外側と、やわらかい内側の食感の違いも楽しい。

7代目で代表の篠原誠一さんは「そのままでもおいしい素材を、よりおいしく味わえるようにする。そんな菓子作りを大切にしています」と話す。

万葉の時代、女性は「我背子」、男性は「我妹子」と互いに呼び掛け、歌を詠み交わしていたという。相手を思う気持ちを端正な琥珀糖で表現。主に砂糖と寒天から作る伝統菓子にフルーツを加え、現代に通じる新しい和菓子に仕上げた。mocoと対になる洋風落雁「seco」も用意。果実の爽やかな余韻とともに、心穏やかなティータイムを過ごしたい。

昨年の「BEST OF TOYAMA SWEETS とやま菓子コンテスト」で優勝した「瑞玉(みずたま)」(1,080円)。富美菊酒造(富山市)の日本酒にユズやレモン、さんしょうなどを加え、寒天で固めた。日本酒の華やかな風味が引き立つ