知らなかった魅力にびっくりしたり、 好奇心をくすぐられたりして胸が高鳴る。
わくわく、どきどき! 「ゼロニイ」は新しい形容詞。
「アツイ」「カルイ」「オクブカイ」「メズラシイ」…。
「ゼロニイなお店 2022」と題して 気になるメニューとお店をいろんな言葉で紹介します。(情報は取材時の内容です)
薪火食堂 Bon-Saka
「メズラシイ」 薪火で肉本来のおいしさ

富山市大沢野地区にある「薪火食堂」と銘打ったレストラン。薪で直火を当てて肉を焼き上げる。欧米では一般的だが日本の飲食店ではまだ数少ない調理法で、オーナーシェフの北林右次さんが肉本来のおいしさを引き出す焼き方を追求し、このスタイルにたどり着いた。

表面を高温で焼き、巧みに薪を動かしながら弱火でじっくり火を通す。余分な水分が出て肉汁が中にとどまり、うまみが凝縮。薪火ならではのスモーキーさと独特の軟らかな食感が相まって、癖になりそうな味わいだ。ワインやウイスキー、自家製クラフトビールなど、多彩なお酒とのペアリングも満喫したい。


レストラン ジェノバ
「ケダカイ」 こく深いホワイトソースが決め手

言わずと知れた古代エジプトの女王クレオパトラ。世界三大美女にたたえられる美しさを〝美味〟になぞらえて命名したスパゲティグラタンは、1984年のオープン以来、不動の人気ナンバーワンメニューだ。ナポリタンスパゲティを滑らかなホワイトソースで覆い、トマトソースをたっぷりとかけた。赤と白のコントラストが目を引き、高貴な雰囲気がどことなく漂う。手間暇かけて作るホワイトソースは、こく深くサラッとした口当たりでスパゲティと絶妙に絡み合う。シンプルだが一度食べたら、とりこになるおいしさだ。

他にも50〜60種類もの料理をそろえ、「いろんな味を楽しみたい」という人には、メインを2種類セレクトできる「選べるペアメニュー」がおすすめだ。


BRIDGE BAR
「シブイ」 肩肘張らずに“大人”を楽しむ

扉を開けば〝大人〟を楽しめる空間が広がる。70種類ものアメリカンウイスキーを取りそろえるオーセンティック(正統派)バー。日本のベニスと呼ばれる内川沿いの古民家をリノベーションした吹き抜けの店内は、派手ではないけれど落ち着ける雰囲気だ。シックなカウンターに、ランプの明かりが映えるステンレスのテーブル、ソファ…。1人でもグループでもくつろいだひとときを過ごせる。

奥が深いウイスキーの世界にハードルが高いと感じている人は、飲み比べセットから好みの銘柄を見つけてみて。カクテルやノンアルコールドリンクも充実しているので、バーのしぶい魅力を肩肘張らずに体感してみよう。


おはぎの半六
「ヤワラカイ」あっさりと上品な甘み

無添加と地元産材料にこだわり、入善産の餅米や海洋深層水を使用したおはぎを販売している。「お客様への思いやりや、おもてなしの心を込めて作っています」と店主の今井泉さん。元介護福祉士の経験を生かし、「幅広い年代の人に安心して食べてもらいたい」と餅米は八分づきにして、滑らかでよりやわらかい歯応えに。

歯が弱い人や子どもにも食べやすいと評判だ。粒あんは海洋深層水のほのかな塩味を加え、上品な甘さに仕上げた。大ぶりだがあっさりとしていて、つい「もう一つ」と手が伸びてしまう味わいだ。


畑製菓
「カルイ」 ふんわり感にこだわる

創業約70年の「畑製菓」は大福や餅などの和菓子だけではなく、5年前から洋菓子も扱うスイーツ専門店として新たなチャレンジを始めた。看板商品のシフォンケーキは軽い口当たりにとことんこだわり、一般的なサラダ油ではなく、ゴマ油を加えることでよりきめ細かい生地に仕上げる。

焼き上げた後はたまった蒸気を丁寧に抜いており、「ふんわり感を大切にしています。一人でぺろりと食べてしまえるほどですよ」と、洋菓子担当の畑良彰さんがほほ笑む。優しい甘みと繊細でやわらかな食感に思わずうっとりしそう。
