前回は、バランスの良い食事にするため、主食、主菜、副菜、牛乳・乳製品、果物をそろえるよう意識することが大切とお話しました。今回は、その中の「主食」について考えます。
主食はごはん、もち、パン、うどん、そば、パスタなど、炭水化物を主成分とするエネルギー源となるものです。
1日のエネルギー摂取量の約50~60%は主食で取るようにします。主食を減らしすぎると、集中力が低下したり、疲労がたまりやすくなったりする可能性があります。
極端な制限は骨密度低下に
現在は主食にごはんを食べる量や回数が減ってきています。また若い女性の間ではダイエットのため、極端にご飯などの炭水化物を制限することもあるようです。
極端な制限は摂取エネルギーの低下につながり、骨密度の低下にもつながります。特に朝食は、「時間がない」「食欲がない」などの理由で、食べない人も増えていますが、朝食ではしっかり主食を取り、1日のエネルギーをしっかりチャージしましょう。
成長期は、身長が伸び、体が大きくなる時期ですので、主食を極端に減らさないようにしましょう。
主食の食べ過ぎ、主食だけの食事も注意
逆に、主食や炭水化物の摂りすぎや、ごはんやおにぎり、うどんだけという炭水化物のみの食事では血糖値が上昇し、肥満や糖尿病などの原因となる可能性もありますので、注意が必要です。
また食事量は変えず、主食を減らし、主菜のたんぱく質を多く含むおかずを多くとると、たんぱく質や脂質を多くとってしまうことになります。その結果、エネルギーが過剰となり、肥満につながる可能性もあります。
適正な量の主食を食べるためにも、バランスのよい食事を心掛けることが大切です。
次回は美味しく食べられる明太チーズ焼きおにぎりをご紹介いたします。
◆舘川 美貴子(たちかわ みきこ)◆
管理栄養士、公認スポーツ栄養士
富山市生まれ。中京女子大学(現 至学館大学)健康科学部栄養科学科卒業。
日本スポーツ栄養学会評議員。学生アスリートやプロスポーツ選手の栄養サポートを行っている。