ニホンカモシカは日本固有の哺乳動物で、本州・四国・九州の中山間地に暮らしています。国の特別天然記念物に指定されており、富山県の県獣でもあります。
カモシカという名前ですが、シカ科ではなくウシ科の動物で、オス・メスともに生え替わらない、とがった角を持っています。野生では、繁殖期以外は単独で生活します。子どもは母親と一緒に暮らし、約2~3年で独り立ちします。
富山市ファミリーパークではカモシカ舎でオス2頭・メス3頭を別々に飼育していて、繁殖のために柵越しにお見合いを続けています。これとは別に、里山生態園でもメス1頭を飼育しています。
自然の木々を生かした広大な放飼場では、カモシカが行動域を歩き回りながら角研ぎをしたり、目の下にある臭腺(眼下腺)をフェンスや木の枝ににこすりつけてにおい付けする様子を観察することができます。
12月から2月まで開催する干支パネル展「丑・牛・ウシ」では、来年の干支・ウシにちなんでニホンカモシカの体のしくみや暮らし方、保護の歴史などについて解説します。