「杉沢の沢スギ」って、何だか早口言葉みたいですね。
「東京都特許許可局」「赤巻紙、青巻紙、黄巻紙」「杉沢の沢スギ……」。
思わず、何度も口ずさみたくなるような杉沢の沢スギは、国の天然記念物にも指定されているとっても貴重なエリアなんです。

入善町吉原海岸の近くにある杉沢の沢スギ林

黒部川扇状地という扇の形に開いた平野部の海の近くにあるんです。地下水が湧いている「湧水地」にあるこんもりとしたスギ林が杉沢の沢スギ。
湧き水や地下水の影響で冬でも暖かく、カラタチバナなど暖かい地方の植物もたくさん生育しています。

新種の桜発見

2012年にはなんと、新種の桜も発見されました。
その名も「入善乙女キクザクラ」

開花した入善乙女キクザクラ

菊のように花が開く桜としては、全国2例目の品種なんだとか。
一つの花に100枚以上の花びらを付けるそうです。
色は咲き始めの白から徐々にピンクへと変化し、開花期が約2週間と長いのが特徴です。
かつて入善町沿岸のあちこちにあった沢スギは、田んぼを整備する中で少しずつ姿を消し、今では2.67ヘクタールだけになっていました。

幅広い世代が奮闘

地域の宝を次代に残そうと、地元では幅広い世代が頑張っています。
入善町上青小学校は、1977年から文化財愛護少年団を結成し、毎年スギの枯れ葉「スンバ」を拾い集めて下草を刈り、スギを植樹するなど、一生懸命です。

スギ林で枯れ葉などを拾い集める児童ら


大人だって清掃ボランティア「沢スギお助け隊」が大活躍。入善町では、観光ガイド養成講座を開いてガイド役のレベルアップや知識の向上に努めています。
入善町が一丸となっての「杉沢の沢スギ」なんですね。

上青小学校の子どもたちの奮闘を伝えるwebunの記事はこちら

>「沢スギ」をきれいに 入善の上青小5、6年生

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