※民芸品などのけん玉でも簡単な技ならできますが、日本けん玉協会認定のけん玉は材質・形状・バランスにこだわって作られていますので、技がとてもやりやすくなっています。
◎持ち方
けん玉には、それぞれの技によって適した持ち方があります。中でも、まず最初に覚えてほしいのは、「大皿」という技をするときの「大皿持ち」です。
まず、ペンを持つように親指と人差し指でけんをはさみます。
次に、中指と薬指を皿にかけて持ちます。
小指は薬指にそえてもいいし、はなしてもかまいません。これが「大皿」という1番基本の技をする時の正しい持ち方です。
◎正しいかまえ方
正しいかまえ方からスタートし、ひざをうまく曲げ伸ばすことができれば、技の上達が早くなります。
ポイント1《肩と腕》
・肩の力を抜いて背筋を伸ばし、リラックスしましょう。余計な力を抜くことが上達への早道です。
・腕はまっすぐ下げたところから、ひじを曲げてけんを持ち上げます。
・けんを持つ手はへその前あたりでかまえるとよいでしょう。
ポイント2《足》
・足は肩幅よりも少し広めに左右に開き、けん玉を持っている手の方の足を半歩前に出します。
・はじめのうちは、とにかくひざを使うことを意識するのがよいでしょう。手だけで技を行っていると、なかなか上達できません。
ポイント3《目》
・初めての人は、乗せるほうの皿に目がいきがちですが、目線は玉の糸穴(糸のつけね)をしっかりと見ます。もし、玉が動いていたら手で止め、完全に玉が止まったのを確かめてから始めます。
まず挑戦してほしのは「大皿」です。一番面積が大きい皿なので玉が乗りやすいからです。また、けん玉の基礎・基本がすべて含まれているので、「大皿」がうまくなると、ほかの技もうまくできるようになります。
一番大切なヒザの使い方にも注目してください。
・「かまえ」で、玉をつるし、つま先に体重をかけます。
・「いち」で、玉を見ながら、ヒザを深く曲げます。
・「にっ」で、伸び上がりながら、玉をまっすぐ上に引き上げます。
・「さん」で、ヒザを曲げ、やわらかく玉を受け止めます。
◎「大皿」の悪い例
・玉の上げ方が悪い
玉を前にふってしまう人がいます。玉は真上に上げましょう。ひじが上がっていると肩に力が入ってしまい、スムーズな動きができません。ひじを体からあまり離さないようにしましょう。
・目の向け方が悪い
皿を見ていては玉は乗りません。目は玉の糸穴を見ましょう。
・ヒザの曲げ方が悪い
ヒザを最初の1回しか曲げないためにクッションがきかず、玉が皿にはじかれてしまう人がいます。ヒザは最初と最後の2回曲げるようにしましょう。
◎基本技を一挙公開!
けん玉には数えきれないほど、たくさんの技があります。その中で「基本技」と呼ばれている技が11種類あります。大皿ができるようになったら、これらの技にチャレンジしてみましょう!
・「小皿」
・「中皿」
・「ろうそく」
・「とめけん」
・「飛行機」
・「ふりけん」
・「日本一周」
・「世界一周」
・「灯台」
・「もしかめ」
<編集室もやってみた!>けん玉初心者でしたが、習ったことを思い出しながらやっていくと、なんと6級合格の技までできました! 小学生の子どもたちも、みるみる上達してすっかりハマっています。正しい持ち方、姿勢、ひざの使い方など、ポイントを守れば必ずできるのが、けん玉の大きな魅力かもしれません。
教えてくれた先生
寺西 康雄(てらにし・やすお)
富山県内の小・中学校と教育機関に38年間勤務し、カウンセリング指導員、富山県総合教育センター教育相談部長、小学校長を務めた。けん玉を通して、いじめ、不登校、暴力行為など、さまざまな問題を抱える子どもたちの心の扉を開いてきた経験をコノコトで【私の出会った子どもたち-いじめと向き合ってきた「けん玉先生」の歩み-】として連載中。現在は富山大人間発達科学研究実践総合センター研究協力員。日本けん玉協会けん玉道3段、指導員ライセンス。
モデル:加藤 諄也さん
日本けん玉協会富山支部会員(けん玉道4段、指導員ライセンスを所持)。場面緘黙を考える会富山副代表。
「けん玉フェスタin富山」のお知らせ
11月10日(日)、ファボーレホールで「けん玉フェスタin富山」が開催されます。けん玉教室や有段者によるパフォーマンスなど、けん玉初心者のお子様でも楽しめる企画が目白押しです。ぜひ親子でご参加ください!
◎日時 2019年11月10日(日) 10:30〜16:00
◎場所 ファボーレホール(富山市婦中町下轡田165−1)
◎入場無料 ※クラス別けん玉チャレンジ大会参加者のみ参加費300円
◎お問い合わせ・お申し込み
公益社団法人日本けん玉協会富山支部 とやま親子けん玉クラブ事務局
メール:kendamatoyama@yahoo.co.jp