50m走の記録を伸ばしたい!運動会のリレーで活躍したい!
昔も今も「速く走りたい」というのは子どもたちの永遠のテーマです。そんな願いを叶えるために、アピアスポーツクラブかけっこ教室の先生で、アスレティックトレーナーの藤村侯夫さんに「足が速くなる5つのポイント」を教わり、小学2年生、4年生、6年生の3人がチャレンジしてみました!
「正しい体の動かし方が分からない」が苦手の要因
走るのが苦手な子どもには
- 走る動きに慣れていない →体の使い方がわからない、骨盤周辺の使い方がわからない
- 50m最後まで走りきれない →間違った動き方によって疲れてしまい、スピードが落ちてしまう
という特徴が見られます。しかし正しい体の動きを覚え、練習を続けることで、走ることが苦手だった子でもリレーの選手になれることもあり、必ず良い結果はついてきます。
足が速くなる!5つのポイント
・片足立ちでひざを抱えます。バランスを崩さないよう、お尻の筋肉を柔らかくして、ひざをしっかりと曲げるイメージです。
↓
・歩きながら、“ひざを抱えて止まる”を繰り返して前に進みます。

↓
・今度は、ひじを前から後方へ動かし、肩甲骨をぐるぐる回しながら歩きましょう。
ポイント 姿勢を整える練習です。胸を張るイメージで、目線は常に前に向けること!
・手は開いた状態をキープ→脳をたくさん使えるように!
↓
・ひじを90度に曲げて、後ろに引く練習
↓
・腕振りをしながら、実際に歩いてみましょう
ポイント 腕と足、別々の動きをスムーズにできるように!
・右ひじと左ひざ、左ひじと右ひざをつけるように、体をひねりながらゆっくり歩いてみましょう。
↓
・できたら今度は、早歩きに挑戦。この時も反対のひじを引く意識を忘れずに!
ポイント 頭は動かさず目線は前を向いたまま。おなかの筋肉と骨盤をうまく使ってみましょう!
・両足ジャンプで前に進む
↓
・両腕を前から後ろへ回しながら、両足ジャンプ。
次に、両足と片足のジャンプを組み合わせた練習です。
・まずはケンパで前に進みます。
↓
・次は利き足ではない足からスタート。
↓
・最後は片足だけのケンケンを、右だけ、左だけ、という風に交互に行います。
ポイント 苦手なほうの足でもバランスを崩さず、リズムを一定に。難しければ、その場でケンケンを繰り返し、慣れてきたら前に進んでみましょう。
8個の輪の距離を等間隔に並べて、腕の振り、足のさばき方、体軸の作り方を組み合わせたコーディネーションの練習をしていきます。
・ひじを引き、ももを上げることを意識し、一枠を2ステップずつ刻んで進んでいきます。
↓
・次は、一枠を一歩ずつ。なるべく速く駆け抜けてみます。
最後に、8個の輪の距離を少しずつ広げて並べて、実際のスタートダッシュと同じ状況を作ります。
・ひじを引き、ももを上げるイメージを忘れず、走り抜けてみましょう。
輪の距離が広がるにつれて、段々と腕の振り、歩幅を大きくしていく練習です。
ポイント 足の幅に気を取られて下を向かないように、胸を張り、目線は前を向いた状態で走り抜けることを意識しましょう!
練習を体験した子どもたちからは、「足と腕の両方をうまく動かすのが難しかった」と、上半身と下半身のコーディネーションの動きに苦労した様子。頭で考えず、体が自然と動くようになるまで練習を繰り返すことが大事だと藤村先生は教えてくれました。
練習前と比べてみる
練習前と練習後の動画を撮り、客観的にフォームの確認をすることで、子どもたちも明らかに変わった自分に気づきます。姿勢が変わってタイムが伸びると、子どもたちの自信につながり、走るのが楽しい!という前向きな気持ちが生まれてくるはずです。
楽しく動き方を学ぶ!
スポーツには、まっすぐ走るだけではなく、ストップして逆方向に変えたり、ゆっくりの動作から急にスピードアップしたりという動作も必要になってきます。氷鬼ごっこ、手つなぎ鬼ごっこ、ケードロなどの遊びを通して、楽しみながら基本的な動きに慣れてもらうことも、とっても大切なことです。ぜひ、親子で一緒にやってみてください。
藤村侯夫

アピアスポーツクラブ かけっこ教室インストラクター
年中から小学6年生の子どもたちに、走り方を専門に教えている。
日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー
北日本新聞夏休み森のきょうしつ「自信をつける!かけっこ教室」講師。