ネパール出身の曼荼羅(まんだら)絵師ダルマ・ラマさんに「アル・ブテコ」というネパール料理を教えてもらいました。アルはじゃがいも、ブテコは炒め物という意味です。1日2食のネパールで3時のおやつとして、またホームパーティーの一品としても出される人気のメニューです。


アル・ブテコ


 


【材料(4人分)】

  • じゃがいも…中6個(約800g)
  • ミニトマト…8個
  • 玉ねぎ…1/2個
  • クミンシード…小さじ1/2杯
  • ターメリック…小さじ1杯
  • 唐辛子…小さじ1/2杯(好みに合わせて)
  • 塩…小さじ1杯
  • バター…100g
  • ニンニク(すりおろし)…小さじ1杯
  • ショウガ(みじんぎり)…小さじ1杯


【作り方】

1)じゃがいもは皮をむき一口大のくし形、玉ねぎは薄切り、ミニトマトは4等分に切ります。


2)鍋を火にかけバターを入れて溶かします。クミンシードを加えて、きつね色になったら、ニンニク、ショウガの順に入れ香りが立ったら、玉ねぎを入れて炒めます。


3)玉ねぎがしんなりしたら、ターメリックを入れて混ぜます。


4)じゃがいもを加えて混ぜ、ふたをして中火で3分おきます。


5)ミニトマトを入れて時々混ぜます。唐辛子、塩を加え、トマトをつぶしながら炒めます。弱火で約15分炒めて完成!


<ポイント>
時間がないときは、火を強めることで調理時間を短縮できますが、弱火でじっくり炒めるとより美味しくできあがります。時々混ぜて焦がさないように注意しましょう。

<ワンポイントアドバイス>
使用するスパイスの分量などは、家庭によって違います。子ども向けには唐辛子は控えめに。大人はお好みでパクチーを添えると、より本格的な味わいが楽しめます。ネパールでは、ライスパフ(ポン菓子)と一緒に食べることもあります。

<食べてみた!>
スパイシーでコクがあり、一口食べるとまた食べたくなるおいしさ! ダルマさんの息子さんも何度もおかわりしていました。
パクチーと一緒に食べると料理の印象が変わり、ビールにも合うかも!


<ネパールの子育て事情>
日本では、「褒めて育てる」という子育て方針が一般的ですが、ネパールでは、あえて子どもを褒めません。「褒めると弱くなる」との考えから厳しく育てます。

就学年齢は5歳で、無償の義務教育である1~8年生が基礎教育、9~12年生が中等教育となっています。進級テストに合格しなければ進級できないため、同じ学年でも3、4歳の差があることも珍しくありません。

夏休みは日本と同じように約1カ月あります。子どもはお母さんと一緒に(または子どもだけで)、祖父母などの親せきの家で過ごすのが一般的です。

人気の習い事は、男女に関わらず、空手やテコンドーなどです。人気のあるスポーツは、サッカーやバレーボールですが、日本の子どものようにサッカーを習うというようなことはありません。また、子どもたちに人気の職業はパイロットです。

私が子どもの頃は、母親は家にいて家事をするのが当たり前で、父親が家事をすることは一切ありませんでした。ネパールは長く続いた王制が廃止されたことに伴い社会情勢も変化し、今では共働きの家庭も増えているため、日本ほどではありませんが、少しずつ父親も家事などを分担するようになっています。

【教えてくれた人】
曼荼羅絵師 ダルマ・ラマさん
ネパールの寺院の家系に生まれ、仏画師の父の影響で曼荼羅絵師に。2005年に来日。農業研修を経て、小松菜栽培などを行う「葉っぴーFarm」代表に就任。併設する予約制カフェでネパール料理を提供。射水市にて高岡市出身の妻、中1・小2の息子と4人暮らし。富山ネパール文化交流協会長。北日本新聞カルチャー教室射水教室講師。