
A パパ(県外出身)
B ママ(県外出身)
C ママ(県内出身)
D パパ(県内出身)
—小学6年生と言えば、いよいよ反抗期に入るころ。受験のプレッシャーから、互いにイライラして関係が悪くなったりすることは?
A:妻が叱るときは大きな声でがーっというので、私がなるべく優しく接しています。逆に僕が叱る時は、後で妻がなだめてくれています。子どもが小さい頃、叱るときには逃げ道をつくってあげようと決めたんです。おじいさん、おばあさんがいたら、逃げ道があるんですけど、うちは核家族なので。
D:うちは叱ったら、「じいちゃんち行く!」って言いますよ。
B:いいことですよ。
C:親はやっぱり必死です。責任がありますから。必死で心配だからやっぱり厳しくなってしまう。
A:他の子だったらこんなに叱らない、お前のためだぞと思って叱っても伝わらないんですよ。
—どうしたらいいのでしょう?
A:その辺り、妻がうまいんですけど、叱った後にフォローして自分の思いを伝えています。あと父親と母親で言うことが違うと子どもは混乱し、どっちも信用しなくなります。そうならないように妻と話し合っています。
—一生懸命勉強してもうまくいかないことや、子どものつらさに気付きながらも、感情的に怒ってしまったり、無理をさせたりしなければならないこともあると思います。
C:塾の成績が下がった時に怒ってしまったことがあります。努力しなかったことに怒ったつもりだったのですが、人間性を否定したみたいに怒ってしまったんじゃないかと後で後悔し、夜も眠れませんでした。それで冷静になって手紙を書いたんですね。「ママは、だめなところがありました。ごめんなさい。許してね」って。
B:素敵ですねぇ。私は絶対言いません、そんなこと(笑)。
—反応はいかがでしたか?
C:優しくなりました。語学研修に行った時に家族一人一人にお土産を買ってきてくれたり。私、泣いちゃいました(笑)。
B:受験をすることも、いい成績を取ってもらうことも、できるならばより良い人生を歩んでもらいたいと思う私の自己満足なんです。そのことを自分が納得することですよね。だから、「あなたがこれをやることでママは満足します。でもその道が嫌ならばこっちが説得できるものを選んでください」っていうことを伝えています。
C:その点、私は甘い親だと思いますね。
B:親って必死にならないと。表面的な言葉だけでは、子どもにはバレるんですよ。なので、真剣にやろうと思っています。
—最後に受験を考えているお父さんお母さんたちにアドバイスをお願いします。
C:中学受験は結果がゴールではないんです。あくまでも通過点。うちは受験を通して勉強の習慣がつき、中学に入ったら成績が伸びました。中学受験は絶対に親が関わらなくてはならないというのが、高校、大学受験との大きな違いだと思います。だから必ず子どもを支えて、力になってほしいと強く思います。
B:できれば、100万円貯めておくことでしょうね(笑)。
A:お金の計算を事前にしておいて、ご夫婦でこれだけ使うよって話すことが大事ですね。受験は勉強の習慣もつくし、目標に向かってみんなで頑張るので、子どもにとっていい経験になると思います。ただそれをやるときに、家族のサポートとお金は絶対にいるので、まずは踏み込む前に、夫婦や親子で話すことが大事ですね。
D:一番大切なのは子どもの気持ちだと思うんです。親が「やれ!やれ!」と怒って勉強させるのではなく、何か目標があって受けないと、受験が終わっても中学や高校で失敗してしまいます。だから将来どういうことをしたいのかを、親と子どもでしっかり話し合って、受験させた方がいいと思いますね。
—お忙しい中、本当にありがとうございました。