花粉症のリスクがあるのは、スギやヒノキの花粉が飛び交う春だけでない。秋にはキク科、夏を中心にした幅広い季節にはイネ科の花粉にもそれぞれ注意が必要だ。くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状は風邪と勘違いしやすく、医師は「夏や秋の花粉症は十分に知られていない。風邪と思いがちだが、症状がなかなか治まらないときは花粉症も疑ってほしい」と呼びかける。(2024年8月掲載記事を再構成したものです)

秋はキク科に注意

 秋の花粉症の原因となるのは、キク科のブタクサやヨモギなど。ブタクサは北米に主に分布しており、米国では花粉症の主な要因となっている。日本には明治時代に侵入したとみられ、国立環境研究所の要注意外来生物に指定されている。

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