サッカーのJ3は3週間の中断期間を終えて先週から再開された。カターレ富山は9試合ぶりの黒星を喫したものの4位をキープし、24日にはホームで8位・松本と対戦する。31日の次節もホームで2位・沼津との決戦が控えており、ここが踏ん張りどころだ。

松本戦に備える選手たち。今月は猛暑を避けるため開始を早め午前8時から練習している

 カターレは昨年、前半戦を11勝3分5敗(勝点36)の2位で折り返したが、8月19日の第23節から4連敗を喫した。これが響いて後半戦は8勝2分9敗(同26)にとどまり、昇格した2位・鹿児島と勝点で並び得失点差で3位だった。

 近年は前半戦で好成績を収めるも、各クラブと2度目の対戦になる後半戦で伸び悩んで昇格を小差で逃すパターンが続いている。21年は前半戦が首位の7勝5分2敗(同26)だったが、後半戦が6勝2分6敗(同20)で最終順位は4位。22年(6位)は前半戦が10勝2分5敗(同32)で、後半戦は9勝1分7敗(同28)だった。前半戦で上位に付けるとライバルからのマークは当然厳しくなる。それを上回っていくだけの実力や完成度を示せなかった。

カターレ富山記事まとめ

 

チーム状態は右肩上がり

 今年はどうか。再開初戦の第24節・北九州戦に敗れたため懸念を抱いたファンは少なくないだろう。だが、昨年までとはチームづくりの過程やチーム状態は異なる。ルヴァン杯においてJ2清水、J1神戸を破り、4回戦に当たる6月5、9日のプレーオフラウンドまで勝ち上がった。リーグ戦では6月16日の第17節・大宮戦から8試合負けなし(5勝3分)だった。この間にクラブ記録を更新する6試合連続無失点も達成し、右肩上がりに力を付けているのは明らかだ。

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