もうすぐ始まる梅雨の季節。じめじめした気分を変えてくれるのが、お酢を使った料理!疲労回復に効果があるといわれ、さっぱりした味のメニューは食欲が落ちた時でも食べやすいですね。抗菌作用もあるので、食中毒予防にも役立ちます。米酢、穀物酢、りんご酢、ぶどう果汁を主原料としたワインビネガーやバルサミコ酢。いろいろありますが、あなたは、どのお酢がお好きですか? (情報は取材時の内容です)

contorno(コントルノ)(高岡市)

ワインビネガーでさっぱり おしゃれなマリネ・サラダ

(手前から時計回りに)「ライスサラダ弁当」(1,080円)、「人参のマリネ」(100g当たり324円)、「氷見産真鰯のマリネ」(同432円) 「ライスサラダ弁当」はスライスした豚肉ローストが付く。どの商品もテイクアウトはもちろん、イートインにも対応する

おしゃれなイタリアン総菜がショーケースにずらりと並ぶ。ワインビネガーを使ったマリネやサラダは5、6種類そろい、どれにしようか目移りしてしまう。

「骨付き鶏もも肉のカチャトーラ」(1,296円) イタリアの煮込み料理の一種。白ワインビネガーを使い、鶏もも肉はほろほろ食感に

「ライスサラダ弁当」のライスサラダには、赤ワインビネガーを使用。ゆでた米や細かく切ったタマネギ、セロリ、トマトなどに、オリーブオイルや塩こしょうを一緒に混ぜ合わせている。「人参(にんじん)のマリネ」や「氷見産真鰯(いわし)のマリネ」は白ワインビネガーを用いてさっぱりと仕上げる。どれも爽やかで、手間をかけて食材の味を引き出しているのが伝わってくる。

店主の奥村千沙都さん

くすのき(富山市)

「パンナコッタ」(コースで提供。13,200円〜、8品ほど。要予約) パンナコッタに甘エビとフルーツのソースを添えた絵画のような一皿。発酵したキウイやイチゴの酸味がクリーミーなパンナコッタと調和する

住宅街の一角にある隠れ家のようなこの店では、和食をベースとした独創的な料理がコースで楽しめる。前菜の「パンナコッタ」は、こうじを加えて発酵させた季節の果物のソースとともに、山梨県産の山ブドウを使用した自家熟成バルサミコ酢をあしらった。それぞれの素材が持つ甘みや酸味、塩味が複雑に混ざり合い、思わず目を閉じて味わいたくなる。

手前から「アマダイのお造り」、「フォアグラ」(どちらもコースで提供) フォアグラは癖がなく軽い味わいで、バルサミコ酢の香りが存分に楽しめる。アマダイはさらっとしたこうじのジュースを付けていただこう

バルサミコ酢の熟成には、石川県輪島市の職人が制作した能登ヒバと桜の木の器を使用。ブドウ本来のまろやかな酸味と木の成分を取り込むことで生まれる芳醇(ほうじゅん)な香りが、厳選した食材の魅力を引き立てている。

店主の楠祐太さん

撮影:南部スタジオ、竹田泰子