もうすぐ始まる梅雨の季節。じめじめした気分を変えてくれるのが、お酢を使った料理!疲労回復に効果があるといわれ、さっぱりした味のメニューは食欲が落ちた時でも食べやすいですね。抗菌作用もあるので、食中毒予防にも役立ちます。米酢、穀物酢、りんご酢、ぶどう果汁を主原料としたワインビネガーやバルサミコ酢。いろいろありますが、あなたは、どのお酢がお好きですか? (情報は取材時の内容です)

小籠湯包と旬菜中華 富包(フーパオ)(高岡市)

深みのある酸味が癖になる酸辣湯麺

「黒酢の酸辣湯麺」(1,250円) ラー油とこしょうの辛味、黒酢の酸味とこくが効いている。白菜やニンジン、キクラゲなど具だくさんで食べ応え十分

こちらの店では酸辣湯麺(サンラータンメン)や小籠湯包(ショウロンタンパオ)などに、独自に配合した黒酢が活躍している。ベースの中国産黒酢に蜂蜜りんご酢や、まろやかな風味の千鳥酢を絶妙なバランスでブレンド。酸辣湯麺は鶏がらスープに黒酢の酸味と香り、自家製ラー油の辛味が加わって、深みがありながらもすっきりとしており、一度食べると癖になりそうだ。

 「赤酢の甘酢あんかけ天津飯」(1,200円) ご飯とふっくらとした卵を、上品な味わいのあんで包み込んだ

琥珀(こはく)色のあんをまとった天津飯には「赤酢」が使われている。赤酢は酒かすが原料で主にすしに用いられており、香り高く甘みのあるのが特徴。その味わいを天津飯の甘酢あんに生かした。優しい酸味が卵と相性抜群で、老若男女問わず愛される一品だ。

店主の村田信博さん(左)と妻でマネジャーの村田由美さん

中国菜家 天華(てんか)(魚津市)

まろやか甘酢あんが絡む具だくさんの酢豚

「酢豚」(1,100円) ジューシーな豚肉と食感のよい野菜に、程よい酸味の甘酢あんが絡む。平日ランチは具材が変わり、ライスやスープ、サラダなどが付いて950円

約60年前の創業以来、地元の人たちに親しまれている中華料理店。ランチメニューの中でも特に人気を集めるのが、甘酸っぱい香りが食欲をそそる酢豚だ。酢豚の甘酢あんは米酢に梅肉やレモン汁を入れることで爽やかさをプラス。さらにケチャップを入れてこくと彩りを加えている。まろやかな味わいの甘酢あんが野菜や肉にたっぷりと絡み、ご飯がどんどん進む。

「いかとニンニク茎の辛し炒め」(1,200円、夜のみ) 豆板醤の辛味と酢の酸味がイカのうまみを引き立てる。お酒のおつまみにもぴったり

しょうゆや中華スープ、豆板醤(とうばんじゃん)などで具材を炒める「いかとニンニク茎の辛し炒め」にも、仕上げに米酢を使用。イカと豆板醤の風味を引き締め、さっぱりとした味わいにまとめている。

オーナーの岸本有司さん

撮影:南部スタジオ、さいとう写真事務所