9月10日に初日を迎えた大相撲秋場所。西前頭2枚目の大関経験者、朝乃山(29)=富山市出身、高砂部屋=は白星で発進し、目標の三役復帰に向けて好スタートを切った。両国国技館では、朝乃山の土俵入りや取組前に応援タオルを掲げるファンが目立つ。応援タオルは日本相撲協会公認だけでも3種類があり、色やデザインによって朝乃山の「ファン歴」が分かる。

力士応援タオルは縦36センチ、横82センチ。力士のしこ名が大きく書かれている。タオルを見れば、その人の「推し」、相撲界で言う「ごひいき」が一目瞭然だ。館内で揺れるタオルは人気のバロメーターとなっている。

当初は、横綱や大関、幕内人気力士のタオルしか販売されていなかった。朝乃山は新入幕となった2017年以降に「仲間入り」した。エメラルドグリーンの布地に「朝乃山」と黒色で印刷。

当時、番付で上を行く貴景勝と同じデザインと聞いて「ピン」と来る人は相撲通だ。朝乃山のタオルは振る人はまだ少なかった。
大関昇進で人気が爆発
タオルは2020年にデザインを一新。行司が実際に書いた「相撲字」を使い、しこ名を大きく目立たせた。1月の初場所から幕内全42人分が販売された。

すでに人気力士だった朝乃山は、白地に立山を思わせるスカイブルーでしこ名が書かれた。

初場所は東関脇で10勝、次の大阪場所で11勝して大関に昇進。「横綱に最も近い男」と人気が急増し、応援タオルも爆発的に売れた。今でも一番よく見るタオルだ。

応援スタイルを大きく変えたのが、
