スポーツや芸能界など、さまざまなジャンルで20代が活躍しています。飲食店だって例外ではありません。数多くはありませんが、県内でも20代の店主が切り盛りするレストランやカフェがあります。それぞれの思いやこだわりを聞きました。「早すぎない?」と思うことなかれ。その行動力と熱意にきっと刺激を受けるはずです。(情報は取材時の内容です)

Q1.お店をオープンしたきっかけ
Q2.20代でお店を始めるのに不安はあった?
Q3.これからの目標

餃子酒場 ハチサン

高岡の街を盛り上げる

店主・佐々木温音さん(24)

Q1.子どもの頃から料理が好きで、いつか自分の店を持ちたいと思っていました。進学先に食物栄養学科を選んだのもそのためです。21歳の時に高岡市中心部に空き店舗ができた話を聞いて、オープンを決意しました。高岡の街を盛り上げたかったからです。

「ハチサン豚餃子」(330円) 餡はおわらクリーンポークを塩こうじで練って作っており、ジューシーな食感が楽しめる

Q2.ちゃんと自分が先頭に立って店をまわせるかといった不安はありました。でも家族のサポートもあり、とりあえずやってみようという気持ちが強かったです。やる気でいっぱいでした。

「塩こうじ唐揚げタルタルがけ」(700円) 塩こうじに漬け込んだもも肉を使用。やわらかく、一口食べると口の中でじゅわっと肉のうまみが広がる

Q3.自分がこの街をどう盛り上げるか、どうやってこの店を生かせるか常に考えています。お客さんに喜んでもらえるのを大前提に、料理や接客に取り組みたいです。お客さん以上友人未満の接客を心掛けていますが、これからも老若男女関係なく気軽に立ち寄れるような店にしたいですね。あと、自家製の塩こうじを使ったメニューを増やしていきたい。何に使ってもおいしいんです。

高岡市中心部にある居酒屋。おわらクリーンポークやおやべ火ね鶏といったこだわりの食材で作った自家製餃子を提供する。餃子は15種類のトッピングで楽しめる。
19歳 石川県の短大に進学。
   食物栄養学科で学ぶ
20歳 卒業。栄養士の免許を取得
22歳 餃子酒場 ハチサン開店

 Jicca(ジッカ)

街に根付いたお店に

オーナーシェフ・平田貴也さん(29)

Q1.富山高専を卒業してから富山市内で飲食店を展開する会社で働きました。バイトしていたんです。飲食店って「ありがとう」の距離が近いじゃないですか。そこに魅力を感じて「いつか自分の店を持ちたい」と思い、結婚するタイミングで独立しました。やりたいことを思いっきりできる受け皿がほしかったんです。

スパイスカレーのあいがけ(1,200円) チキンカレーと季節の食材を使った2種類のカレーを楽しめる。コメは県産でカレーに合う品種をセレクト。ドリンクは+200円

Q2.あまり不安を感じるタイプではないので(笑)。オープンの1年前から準備を進めましたが、資金面は苦労しました。居抜き物件で融資が受けやすかったのがありがたかったです。

洋食セット(1,000円) ハンバーグとシーフードのクリームコロッケ、エビフライとたっぷりのサラダで食べ応え十分。タルタルソースはいぶりがっこが入っており香ばしい。季節のスープとライスが付く。いずれもランチのみ

Q3.コロナ禍で大変な時期に店をオープンしたので、これから良くなるしかないと思ってワクワクしています。ライブ感あふれる料理を提供できるよう頑張りたいです。富山大学に近いので大学生のお客さまがもちろん多いですが、幅広い年代の方が訪れてくれます。地域に根付いたお店になれるように、ニーズを把握していろいろと挑戦したいです。その一環でランチ営業も最近始めました。お客さまとのコミュニケーションを大切にし、常に変化していきたいですね。

富山大学そばの創作料理店。肉料理やフルーツたっぷりのサワーが人気。彩り豊かなオードブルやおせちなど、テイクアウトも充実している。
20歳 富山高専卒業、飲食業界へ
26歳 Jiccaオープン
29歳 ランチ営業スタート