「生理痛がひどい」
「周期が不規則」
「高校生になっても初潮が来ない」
県女性健康相談センター・不妊専門相談センター(富山市)には、小中高校生本人やその母親から生理に関する相談が多く寄せられています。センターでは助産師らが困っていることなどを細かく聞き取り、必要があれば婦人科の受診を勧めています。
しかし、中には困ったケースも…
「親から鎮痛剤は飲むなと言われた」
「親に『産婦人科やレディースクリニックは妊娠した人が通うところで、若い子が行くところではない』と受診を止められた」
周囲の大人から言われたことに困惑し、連絡してくる子もいるそうです。痛みがコントロールできず、学校生活や部活動に支障が出ている子も少なくないといいます。
ママが一番の相談相手
生理に関する相談相手として、最も重要な役割を担っているのは母親です。
日本財団が2月にまとめた「18歳の意識調査-女性の生理-」によると、全国の17~19歳の女性500人に「生理に関する知識の情報源」1位~3位を尋ねたところ、1位~3位のいずれかに「母親」を選んだ人の割合が全体の71.6%を占めました。次いで「学校の授業・課外授業」(53.8%)、「インターネット検索」(34.4%)と続きます。年齢が低い小中学生ではさらに母親を頼る傾向が強まると考えられます。

婦人科のかかりつけ医を
生理は他人と比べにくく、大人の女性でも自分の症状が正常範囲なのか病院に行くべき状態なのか判断が難しいものです。ましてや生理が始まったばかりの10代には身近な大人の適切な助言が欠かせません。
症状の背景に病気が隠れていることもあります。親子とはいえ「自分がこうして乗り切ってきたから」「自分は大丈夫だったから」という自己流の対処法では解決しないこともあります。
離乳食の進め方や予防接種など子育ての常識が、おばあちゃんの時代とは異なるように、生理への対処法や選択肢も広がっています。センターは「まずはママ自身が納得して通える婦人科のかかりつけ医を持ち、生理についての正しい知識を得てほしい」と呼び掛けます。
子どものため、自分自身のため、今一度、生理を学びなおす機会を持ちたいですね。

県女性健康相談センター・不妊専門相談センターは7月に、10代~30代の女性を対象とした生理の悩み相談会を開きます。女性クリニックWe富山(富山市)の鮫島梓医師が講師を務め、講座の後、質問も受け付けるそうです。事前予約が必要です。
【日時】7月30日(土)14:00~15:30
【場所】県民共生センターサンフォルテ(富山市湊入船町)
【対象者】10代~30代の女性、10代女性の保護者(女性)。※小学生は親の同行が必要。
【参加料】無料。事前予約が必要。託児サービスはなし。マスク着用。
【問い合わせ】県女性健康相談センター・不妊専門相談センター、電話076-482-3033(火木土は9:00~13:00、水金は14:00~18:00)。