中庭を囲むように部屋が配置されたコートハウス形式の平屋。どこにいても中庭を介して家族の気配が感じられる間取りになっており、互いのぬくもりに包まれながら穏やかな日々を過ごしている。

窓のないシンプルモダンな外観。ご主人は、「毎日眺めるので、飽きのこない美しい家にしたかった」と話す。左官仕上げのダークグレーの凛としたたたずまいが青空に映える。

インナーガレージを備えたシンプルでスタイリッシュな外観

玄関は、白とグレーを基調としたスタイリッシュな装い。季節の花がセンス良く飾られ、空間に彩りを与える。夜は、ペンダントライトと間接照明の柔らかな光が、優しく温かい雰囲気を醸し出す。

ルイスポールセンのペンダントライトが吊るされた玄関。琥珀(こはく)色のシェードから漏れる光が幻想的

H邸は、紅葉の美しいイロハモミジが植えられた中庭を中心に、書斎、LDK、子ども部屋、寝室をロの字型に配した平屋の造り。どこにいても家族の気配が感じられる。ご夫婦が40歳を迎えてからの住まいということで、歳を重ねても生活がしやすいこと、互いの存在を感じながら過ごしたいという思いが間取りに込められた。

玄関の正面にあるご主人の書斎。畳敷きの和の空間は、リラックスして仕事ができそうだ。窓からは中庭のイロハモミジが見える

家族が共に多くの時間を過ごすLDK。中庭に面する大きな窓からレースカーテンを通して差し込む陽光、肌寒い日に足元からじんわりと体を温めてくれる床暖房のぬくもりに居心地の良さを感じる。音響設備にもこだわり、Bowers & Wilkinsのスピーカーから流れる心安らぐBGMが、団らんの時間をいっそう豊かなものにしてくれる。リビングは中庭のウッドデッキともつながっており、そこで食事をしたり、娘さんたちがシャボン玉やプールで遊んだりと暮らしを満喫しているようだ。

28.5畳のLDK。天井も2m60cmと標準より高く、広々とした空間。窓からレースカーテンを通して入る優しい日差しが心地良い

ころんとかわいらしい照明と、ラウンドテーブルがおしゃれなダイニングの西側にあるピクチャーウィンドー。そこから一望できる砺波平野の風景が家族みんなのお気に入り。「晴れた日の夕暮れ時が特にきれいです」と奥さま。季節、天候、時間帯によってさまざまな表情を見せる美しい自然の風景は、心の癒やしや会話の種となり、暮らしに寄り添っている。

「機能的で使いやすく、無機質な感じのキッチンにしたかった」と奥さま。ワークトップもシンクも手入れのしやすいステンレス製のものを選んだ。自動で棚が昇降する背面の収納も便利
白を基調とした明るい雰囲気の子ども部屋。将来は間仕切って2部屋にすることも可能
子ども部屋の一面や、ダイニング収納の戸がホワイトボードになっている。イベントにちなんだイラストを描いたり、子どもたちがお絵描きを楽しんだりしている
主寝室は天井を低くし、ダークトーンでまとめて落ち着ける空間を演出した。周囲は収納スペースが充実
広い洗面スペースと可動棚を備えた、使い勝手の良い洗面脱衣所。バスルームは浴槽が大きく快適だ
LDKから主寝室へ繋がる通路に設けられた壁面収納には、ご主人が集めた漫画やプラモデルがずらり

 

【取材協力】
森の家(森組)
南砺市荒木505-1
TEL.0120-17-3443