自然素材ならではの優しい雰囲気と使い勝手のいい開放感のある間取り。高岡市のM邸は、子育て世代にうれしい工夫が詰まっている。特にだんらんスペースとしての土間や畳敷きのリビングは家族のお気に入りだ。
Mさん一家が新居を構えたのは昨年3月。ご主人の実家で離れとして使われていた木造の建物をリフォームした。両親、祖母と同じ敷地で、ご夫婦と今夏で2歳になる長女が暮らす。
室内は白を基調にスギの明るい木目が溶け合ったシンプルな配色。1階のLDKは日当たりのいい南側に面し、終日明るい光が差し込む。広さは約22畳。キッチンからリビング、奥に続く土間まで一続きの空間になっており、開放感がある。
土間を設けたのはご主人の希望から。「観葉植物を育てたり、まきストーブを囲んでだんらんしたりする場所がほしかったのです」と話す。造作のソファや足元にすのこを組み合わせた空間はくつろぎやすく、家族はもちろん家に招いた人からも好評だという。
リビングは畳敷きのスペースと木目のスタディー空間で構成。小上がり状になっている畳敷きのスペースは足裏の感触が良く、座ったり寝そべったりと自由な姿勢で過ごせる。スタディー空間との間にある間仕切り収納は、空間のアクセントになり、使い勝手の面でもうれしい工夫。階段側の壁に設けた幅2m超のデスク付きの棚と併せ収納が豊富で、子どものおもちゃや本、かばんや薬など日常使うものを出し入れしやすくて便利だという。
高気密・高断熱の構造。外気の影響を抑えて室内を1年中適温に保ってくれる。特に冬場は、まきストーブの遠赤外線効果のあるぬくもりを逃さず、快適に過ごせるという。
辺りはのどかな田園地帯。風通しがよく優しい光にあふれる家は、穏やかな家族の日常にこれからも寄り添っていく。