知り合いに涅槃団子(ねはんだんご)をもらいました。

 

涅槃団子は北陸地方に多い風習だそうで。
お釈迦様の命日に行われる法要、涅槃会で参拝者に配られる団子のことで。
お釈迦様の舎利(ご遺骨)に例えられ、無病息災や交通安全、厄除けにご利益があるといわれています。
緑、黒、赤、白、黄の5色があり五大(地水火風空)を表しているそうです。

自分が小さい時は祖母が配られた涅槃団子を持ち帰り。
ストーブの上であぶって、食べさせてくれました。

その年の色の団子が決まっており、お守りをつくってくれてました。
お守りはランドセルにつけてましたが、時間がたつとお守りの中で粉々になってしまっていた涅槃団子。

祖母は亡くなり。
涅槃団子のことは覚えていましたが、思い出の中だけのものでした。

せっかくいただいた涅槃団子。
あぶって食べてもいいですが、祖母のように子供達にお守りをつくってみました。
といってもうまくいかずに悪戦苦闘。なんとかできあがったお守り。

長男(小2)は「いらないよ」。  恥ずかしいからだそうです。
次男(5歳)三男(2さい)は保育園のカバンに嬉しそうにつけてくれました。

改めて、思えば。
祖母から、母から、自分に受け継がれてきた文化や風習。
どこかに記載されているわけではないので、私が次に伝えていかないと忘れられてしまいます。

情報化がすすんだ今の時代は、わからなければネットで調べればいいのかもしれませんが。
けれどネットには、祖母があぶってくれた涅槃団子の味や、お守りのあたたかさは書かれていません。

自分がどれだけ伝えられるかわかりませんが。
次に伝えていきたいこと。
文化や風習だけではなく。
たくさんの思い出とともに。
子供達に心に残っていってほしいと思いました。