高岡といえば、高岡銅器!
高岡市の子どもたちは、学校で「ものづくりデザイン科」という授業があり、伝統工芸を学ぶ機会があります。娘も学校で風鈴を作ったり、オフィスパークでペーパーウェイトを作ったりと、鋳物体験は何回もしたことがあります。
ただ、どちらも体験がメインで、大変な作業はしなくてすむように、例えばデザインや金属を流し込むところだけをつまみ食いさせてもらっているような気がしていました。
今回は2時間かけて、じっくり鋳物の型作りの大変さを体験する、まさに銅器にしたしむ、そんな会でした。
デザインはすでに決まっていて、原型が用意されています。娘たちは、原型を置いた型枠に鋳物砂をほぐし入れ、木の角棒やスタンプのような金属で固めて行きました。

それを上と下の型枠分、2回繰り返し、原型を取り出したあとに、錫を流し込むのです。娘は原型を取り出す時に失敗して、固めた砂が崩れてきてしまいました。
でも、体力も時間も限界で、そのまま続けるしかありません。立ちっぱなしで、力を入れて砂を固めるのは、思いのほか体力がいったらしく、錫を流し入れる頃には、皆、疲れた顔をしていました。

錫が固まってから取り出すと、少しは模様が残っていたので、一安心。ほっとする間もなく、ノコギリで切ったあとの、いわゆるバリをヤスリで削ります。スプーンで光沢を出すように、こすったりもしました。

合間合間に、工房に散らばってしまった鋳物砂をほうきとちり取りで掃除します。終わった後は、使ったあとの道具をきちんと元の場所に戻して終了。
当たり前のことですが、簡単な体験だと係の人が片づけを代わりにやってくれて、工房を綺麗に保つことの大変さが分からないので、今回のつどいは、そういう意味でも高岡銅器に本当に親しむことが出来た気がします。
出来上がった腕輪は細かい模様が素敵な、まさに宝物レベル。お店にもこんなカッコいいのは売ってないよね、とご満悦な娘でした。