浦島建材(富山県射水市北高木)と小杉高校(同市三ケ)は、ますずしをモチーフに、サイクルラックとベンチが一体となった新商品を開発した。発表会が9日、同校であり、富山の魅力を発信し、新たな交流を生む「まちのたまり場」を披露した。

 同社は金属の加工を得意とする。ロードバイク愛好家の中島裕専務が観光スポットに設置されるサイクルラックを、持ち前の技術力で製作できないか考えた。 3月に同校が依頼を受け、「美術・スポーツ系列」で美術を学ぶ3年生5人がデザインを練った。富山らしさを打ち出そうと、ホタルイカやチューリップといった案の中から、ますずしに決定。形や色、使いやすさについて社員と話し合いを重ねた。

 全長1・46メートル、幅1・47メートル、高さ1・11メートル。ベンチはますずし、背もたれはササの葉の形で、いずれも県産杉で製作。アルミパネルの側板には米粒をデザインした。折り畳める丸いテーブルはますずしの木製わっぱの形で、スマートフォン用の自撮り棒も付いている。自転車は2台駐輪できる。

 発表会で浦島秀剛社長が「若い感性と想像力を存分に生かし、形作ることができた」とあいさつ。花崎乃々さん(18)は「思っていたより使いやすく、楽しいものになって良かった。設置を楽しみにしたい」と話した。

 同社は今後も改良を重ね、2026年4月か5月に発売する予定。