富山でおでかけを楽しみたい!
そんな声にお応えして、特定のエリアをちょこっと巡ってみました。
今回は魚津・ベイエリア周辺編です。
(情報は取材時の内容です、各スポットの営業時間などの詳細は最後にリンク)
魚津の海沿いは扇状地の末端にあり、海の幸だけでなく、伏流水にも恵まれている。秋の味覚やこの地ならではの水の恵みを満喫したい。

まずはカニ! 魚津漁協直営の「魚津丸食堂」に向かう。実は魚津は、ベニズワイガニの水揚げ量が県内で最も多い。取れたてのカニがふんだんにのる「かに身丼」は、みずみずしくて甘い身やカニみそのこくがたまらない。「山からのミネラル豊富な水がおいしい魚介を育むんです」と店長の竹内直樹さん。港町らしい気取らない雰囲気も魅力のひとつだ。

デザートを食べに「特別天然記念物 魚津埋没林博物館」併設のカフェ「KININAL(キニナル)」へ。ショーケースには果実の形そのままの愛らしいケーキが並ぶ。

「PERSIMMON(パーシモン)/カキ」は、カスタードクリームとアーモンドスポンジが入っていて、柿本来の甘さが際立つ。食後はそのまま博物館へ。券の購入時にカフェの当日のレシートを見せると、入館料が割引になる。

魚津埋没林は、約2千年前に片貝川の氾濫で土砂に埋まったスギの原生林の痕跡。海面上昇で沈んだ後、地中の豊富な伏流水が腐食を防いだと考えられている。最近はSNS映えの良さで水中展示館が人気だという。「撮り方で印象が変わるので、いろんな角度で試してみて」と石須秀知(いしずひでとも)館長は話す。水槽は地下水で満たされ、時折空気の泡がきらきらと光る。水面に映る逆さの樹根をいつまでも眺めていたくなった。

一日を締めくくるのは、ホテルグランミラージュ9階の「SPA BALNAGE(スパ・バルナージュ)」。立山連峰や富山湾を一望できる「絶景サウナ」や、鮮やかなタイルアートは圧巻だ。地上40m。あまりの開放感に少しひるむ。次第に素っ裸で僧ケ岳に向き合う非日常感が面白くなってくる。室温90度の絶景サウナで全身しっかり汗をかいた後は、水温30度ほどの「不感温度水風呂」へ。伏流水を使用していて、肌当たりはとろけるよう。そういえば埋没林も地下水に浸っていたっけ。凝り固まったあれこれが全て溶けていく気がした。

(ゼロニイ編集室ムロイ)
かに身丼 2,300円
PERSIMMON/カキ 1,100円
ダージリンティー 650円
魚津埋没林博物館 520円(120円割引)
SPA BALNAGE 1,800円
合計 6,370円
撮影(SPA BALNAGE除く):竹田泰子
