女子バスケットボールリーグ「Wリーグ」の2部「Wフューチャー」に属する三菱電機コアラーズは18日、2025-26シーズン開幕戦をSMBCと戦う。昨季は同リーグ2位で、惜しくも「Wプレミア」(1部)昇格を逃しており、宿願達成が懸かっている。三菱電機のキャプテンは魚津市出身の21歳、澤知央(ちひろ)。そのチームメイトに今季、日本代表経験が豊富なベテラン、吉田亜沙美が加わった。澤を龍谷富山高時代に指導したコーチ、有山景子は中高で吉田の1年後輩として共にプレーし、全国制覇を成し遂げている間柄だ。3人の女性アスリートが今、バスケという競技を通し、縁と絆で結ばれた。

10月2日が誕生日だった澤。21歳で新シーズンを迎える(C)三菱電機

リオ五輪代表主将が澤の同僚に

 吉田は地元の東京成徳大中に進学し、1、2年時に全国中学校大会を連覇した。東京成徳大高3年時にはインターハイと国体の2冠を達成している。高校卒業後、WリーグのJOMO(現WプレミアのENEOS)に加入し、リーグ新人王に輝く。チームで数多くのタイトルを獲得したほか、16年のリオ五輪では日本代表キャプテンを務め、8位入賞に貢献した。23年から2シーズン、アイシンに在籍し、今季は三菱電機の一員となっている。

吉田はWリーグMVPなど、豊富な個人タイトル獲得数を誇る(C)三菱電機

 中3時、ゲームキャプテンだった吉田は全中3連覇を目指し、出場権をかけて関東大会に臨んだが、その年の全中チャンピオンになるチームに敗れ、切符を逃している。高校で再び日本一となることを誓ったが、全国大会準優勝が続いた。3年の夏、ついに頂点に立ったことを、吉田は「私が好き勝手にプレーするなか、ケイ(有山のコートネーム)がポイントガードとしてチームをまとめてくれました。彼女なしでは、高3の優勝はなかったと思っています」と振り返る。

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