高岡古城公園(富山県高岡市古城)で7日、堀にすみ着いている特定外来生物の肉食魚「アリゲーターガー」の捕獲会が開かれ、市内外の釣り愛好家29人が参加した。釣り上げることはできず、市は引き続き捕獲方法を検討するとともに、生態系に影響を与える生物の放流防止を呼びかける。

 北米原産のアリゲーターガーは体長約3メートルになる世界最大級の肉食淡水魚。高岡古城公園では昨年6月に市民が発見して以来、何度か目撃され、テレビ番組の企画でも2度、捕獲が試みられた。現在まで捕まっておらず、今回は市が主催者として初めて実施した。

 市の条例で本来は禁止されている園内での釣りが特別に許可され、参加者は駐春橋、中の島、本丸広場近くの遊歩道の3カ所で約3時間、釣り糸を垂らした。

 市によると、ブラックバス、ブルーギル、アカミミガメの計103匹を捕獲。アリゲーターガーを捕まえることはできなかった。

 捕獲会は園の清掃や外来種の駆除にボランティアとして取り組む「高岡古城公園応援隊」の協力で開催。隊に所属する同市江尻の自営業、林正和さん(59)は「アリゲーターガーの力に耐えられる強度の高い釣り道具を用意したが当たらなかった」と話した。

 市景観みどり課の田口昌子課長は「今回の結果を検証し、専門家の知見を取り入れながら今後の対策を検討したい」と語った。