お芝居を始めたのは名古屋市にある大学に入ってからです。東京でも活動していたのですが、30歳になる前に地元の富山に帰ってきました。結婚し、子育てをしながら情報誌の編集長として本当に忙しい日々を送っていました。

義父の介護や体調のこともあり、2019年に会社を辞めました。それからモデルエージェンシー「アドバンス社」に所属し、フリーのライターとして働きつつ、映像作品に出たり、イベントのMCなどをしてきました。台本を覚えたり、原稿を書いたりといった作業は家でできるので、会社で働いていた頃よりも、子どもたちとの時間がたくさん持てるのがうれしかったです。
これまでの経験をフルに生かす
でも編集の仕事も好きだなと感じていました。そんなとき、求人サイトでMAEが広報担当を募集しているのを見つけました。文章が書ける人を求めていて、副業やリモートワークもOK。仕事も面白そうだし、この条件なら家庭を大切にしつつ、芸能の仕事も続けられると思い応募しました。

入社したのは2024年1月です。社内報の制作や報道機関向けのプレスリリースの発信、取材の対応などが主な仕事です。自分で取材して原稿を書くこともよくあります。これまでの経験が、フルに生きています。

俳優やMCの仕事があるときは、事前に上司に報告して、有給や代休を組み合わせながらスケジュールを調整しています。社内の予定管理システムには、プライベートのスケジュールも含めてすべて入れ、まとめて見られるようにしています。
「何かを伝える」が共通点
家のことも含めて、段取りがすごく大事な生活です。帰りが遅くなる日が分かっていたら、前日に夕飯を用意しておくとか。夫や実家の両親の助けも大きいですし、会社や事務所、クライアントの皆さまの理解があるから、今の働き方が成り立っています。
広報も役者の仕事も、「何かを伝える」という意味ではすごく似ています。両方やっていることで表現に関するセンスが刺激されると思います。どちらも大切ですし、どちらか一つ欠けたら、自分じゃなくなるような感覚ですね。