富山県射水市加茂中部の下村加茂神社に伝わる「やんさんま祭り」が4日、同神社で行われた。疾走する馬から乗り手が矢を放つ「流鏑馬(やぶさめ)式」などがあり、大勢の見物客が見入った。

 流鏑馬式の乗り手は、地元の下村愛馬クラブの柴田大輔さん(28)、木原忍さん(42)、高島周さん(42)が務めた。装束姿で馬にまたがって境内を疾走し、全長3・6メートルの竹弓に矢をつがえ、的をめがけて放った。

 落ちた矢は御利益があるとされる。手にした同市の主婦、萩野智子さん(45)は「家族みんなが健康に過ごせたらいい」と語った。

 五穀豊穣(ごこくほうじょう)などを祈る最重要神事の「牛乗式(うしのりしき)」も古式ゆかしく行われた。「田の神」に扮(ふん)した氏子が牛にまたがって境内を回り、若衆が神をこの地にとどめようと拝殿前で牛を組み伏せた。

 やんさんま祭りは、県の無形民俗文化財に指定されている。