伝統的な土蔵造りの町家や商店を舞台にした「山町筋のひなまつり」が22日、富山県高岡市の山町筋で始まった。明治期の年代物や華やかな段飾り、手作りの品など多彩なひな人形が一帯を彩り、訪れた人を楽しませている。23日まで。

 土蔵造りのある山町筋まちづくり協議会が、国の重要伝統的建造物群保存地区である山町筋の魅力を知ってもらおうと毎年開き、25回目。小馬出町、木舟町、守山町、御馬出町の約20カ所で、古い御殿飾りや豪華な七段飾り、和紙の手作り品などを展示した。

 木目込み人形を教える高柳由美子さんは、古布を使った作品20組を並べ「たくさんの人が見に来てくれてうれしい」と話す。射水市から訪れた栗林広美さんは「春という感じで気持ちが明るくなる」と見入っていた。

 源氏物語を描いた着物の包み紙の展示や、アクセサリー作りのワークショップなどさまざまな催しもあった。子どもたちは火鉢で焼きマシュマロを作ったり、組子細工にチャレンジしたりした。同協議会の西島美幸会長は「普段もまち歩きを楽しんでもらえるきっかけになればいい」と期待した。北日本新聞社共催。