富山市八尾地域の諏訪町おわら保存会は16日、地元の諏訪町公民館でおわらの初稽古を行った。三味線や胡弓(こきゅう)、囃子(はやし)などの地方(じかた)衆が集まり、さらなる技術向上を目指して腕を磨いた。
毎年9月1~3日に開かれる伝統行事「おわら風の盆」に向け、八尾町中心部でおわらを受け継ぐ11町の保存会は一年を通し毎週、稽古に励んでいる。諏訪町は昨年12月13日に稽古納めをし、約1カ月ぶりに担い手が顔を合わせた。
20~70代の約10人が参加。三味線や胡弓のしっとりした音色に合わせ、唄(うた)い手が哀愁を帯びた歌声を響かせた。
今月7日に米紙ニューヨーク・タイムズの「2025年に行くべき52カ所」に富山市が選ばれ、「おわら風の盆」が取り上げられた。山田誠会長(65)は「いつも通りの演奏を心がける。昨年よりも技術を上げられるよう頑張りたい」と話した。