1日夕に県内を震度5強の地震が襲った。今後も揺れは続く恐れがある。万が一に備え、「東日本大震災10年特集」として掲載した2021年3月14日付の記事「あなたの家 備えは大丈夫?」を復刻掲載する。
非常持ち出し品 三つのポイント
いつ起きるか分からない災害に備え、常日頃から、食料や衛生用品など非常持ち出し品を確認しておく必要がある。高齢者や乳幼児向けなど、各家庭で必要なものが異なるため、よく話し合っておくことも重要だ。持ち出し品の用意や管理でどういった点に注意したらよいのか、県消防学校の山岡孝輝副校長に三つのポイントを教えてもらった。
非常持ち出し袋
両手空くリュック便利
避難の途中で余震などに見舞われるリスクは低くない。バランスを崩して倒れてもすぐに両手を付けるよう、持ち出し袋はリュックサックタイプのものを選ぼう。
持って行かなければならないものを一つにまとめると、かなりの重さになる。家族が複数人いる場合は、いくつかのリュックに分けて用意しておくと、持ち運びがしやすくなる。
地震が起こったときに全員が自宅にいるとは限らない。車で通勤している人は、車内にある程度の荷物を積んでおくのも良い。


非常食
最低でも3日分用意
飲料水や乾パン、缶詰などの非常食は、最低でも3日分を用意しておく必要がある。一般的な非常食の賞味期限は3~5年程度で、東日本大震災の直後に買いそろえた家庭では、期限が切れてしまっている可能性が高い。
多少の期限切れであれば食べられる物も多いが、定期的に備蓄をチェックしておくと安心だ。例えば、年に1回、家族みんなで非常食を食べてみる日を設けるのがおすすめ。作り方や、好みの味の商品を確かめておけば、いざ災害が起こったときに食に対するストレスが少なくなる。防災意識を高めることにもつながる。

ポリ袋
かぶせて何度も皿使う
地震で皿が割れてしまったり、水が使えなかったりするときには、紙皿や紙コップが便利。ただ、数には限りがあり、使い捨てにするのはもったいない。ポリ袋を用意しておくと、食器の上にかぶせてから食べ物を入れれば、袋だけを取り外して器を繰り返し使うことができる。
紙皿や紙コップがない場合は、新聞紙やチラシを折って代用することもできる。
ポリ袋は緊急時の調理や、水を入れて運ぶのにも使える。いくつかの大きさの物をストックしておくと役に立つ。

防災 わが家のトリセツ
北日本新聞は、県広域消防防災センター監修の下、地震への備えに役立つハンドブック「防災 わが家のトリセツ」を作成しました。データをダウンロードしてお使いいただけます。
わが家のトリセツでは、備蓄や避難所に持って行く物のチェックリスト、情報収集に使えるウェブサイトなどを紹介しています。家族で防災について話し合うきっかけにしてみてください。